インタビュー

We Love FENDER GUITARS! Vol.7

We Love FENDER GUITARS!

渡辺敬友

 「GAKKIソムリエ」のオリジナル企画“We Love FENDER GUITARS!”。毎週金曜日、アマチュア・ギタリスト達のギターライフやギターストーリーを、ギタ−の紹介と共にたっぷりと語って貰う人気コーナー。そうだ、僕達はフェンダー・ギターで大きくなったんだ! 大切な思い出、そこにはいつもギターがあった…。

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 ビートルズに憧れた時からギター人生が始まった。一時期ビートルズ・クラブのハコバンとしてステージに立ったこともあった...。それから10数年、わけあってほとんどのギターを泣く泣く処分した中に、最初に手にしたストラトが含まれていた。しかし、あきらめきれない...。僕にはストラトキャスターが...。カスタムショップのストラトを手にした時、ギター人生の第2章が幕を開けた...。

■レオは天才です!

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 ギターを始めた頃は、どんな音楽を聴かれていました?

 最初始めたのはギターではなくベースでした。僕はビートルズエイジのちょっと下の世代ですが、子供の頃からビートルズが好きでよく聴いていました。そこからジョージ(・ハリスン)と交流の深い(エリック・)クラプトンを知り、ブルースやハードロックなど色々なジャンルを幅広く聴くようになりました。若い頃ですが、一時期六本木のキャバーンクラブでジョージ役として演奏していたこともあります。

 フェンダー・ギターを最初に入手されたのはいつ頃ですか?

 最初のストラトを入手したのは、もう20年ほど前ですね。でもそれは、8年前に自分の会社を興した時に手放しました。それまで58年のゴールドトップ(レスポール)や色々なヴィンテージも持っていたのですが、資金が必要だったので10数本処分したときに最初のストラトも...。

 では、その後またカスタムショップのストラトキャスターを購入されたわけですね?

 ええ。これまで色々なタイプのギターを買いましたが、改めて振り返ると自分はストラトが一番好きだということが分かったので、カスタムショップの製品を購入しました。ストラトは最もスタンダードですが、弾きこなすのはなかなか難しいギターだと思います。スケールが長いし、上手い人が弾けばそれだけ表現できるポテンシャルを持っていますが、その分難しい。僕はあまり使わないのですが、トレモロユニットも搭載しているのでいろいろな表現が可能ですね。そういう意味でもストラトは大好きです。

 なるほど。本日はカスタムショップのストラトを2本お持ち頂きましたが...。

watanabesan_1280-2-101.jpg レイクプラシッドブルーの方を先に購入しました。カスタムショップの製品はどれもハイレベルですが、個体差と言いますか、個性があります。ネックとボディとのバランスとかもそれぞれ異なりますし。僕は自分の好きなウェイトバランスがあるので、ギターを選ぶ時はそこをかなり気にしますね。今日持ってきた2本は、自分にとって絶妙なバランスで、そこが特に気に入っています。

 もうひとつの黒いストラトは、メイプルネックが欲しくて捜しました。クラプトン・モデルではないのですが、黒いのでよくそう言われますね。まあ、クラプトンは好きなので良いんですが(笑)。どちらかと言うと、黒い方を自宅ではメインで弾いています。

 どんなところを特に気に入っていますか?

 まずどちらもサウンドが素晴らしい。それからボディのメタリックブルーがとても綺麗です。指板もまるでハカランダのように黒くて良い感じでしょ? ポール・ウォーラーさんが選んだのでしょうが、さすがカスタムショップですね、良い材を持っています。

 ストラトはデザインも素晴らしいですが、60年以上も前に設計された楽器でありながら、いまだに音楽シーンの第一線で使用されているって、凄いことですよ! ギターはいわば工業製品ですからね。トレモロユニットひとつ採り上げても、いまだにシンクロナイズドは主流ですよね。これは本当に凄い。レオ・フェンダーは天才です。

 それは皆さんおっしゃいますね。

 リアピックアップをスラントさせて取り付けているところや、トレモロユニットのサステインブロックなど、ストラトは本当に良く考えられている。そもそもトレモロをフローティング状態に取り付けるなんて、まず考えつきませんよ。私はクラプトンから強く影響を受けたので、やはりストラトには特別な思いがあります。彼が80年代に使用したレースセンサーのサウンドは好みが分かれるところですが、私は大好きです。ソルダーノとの組み合わせたあの頃の...。

■美空ひばりに例えるなら...

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 お持ちになった2本のストラト以外は?

 あと1本、カスタムショップのマーク・ケンドリックが製作したクラプトン・モデルがあります。フレイムメイプル・ネックにレースセンサーが付いたメルセデスブルーのやつです。3本ともキャラクターは違いますが、ストラト特有のよどみのないストレートなサウンドで、どれも素晴らしい! もう癖になりますよ(笑)。

 レギュラー・モデルとカスタムショップの製品とでは、何か違いを感じますか?

 カスタムショップの製品は特にネックが良いですね、握り心地が違う。すごくこなれた感じで。またカスタムショップでもよく使用されるテキサススペシャルPUがまた素晴らしい! 評価が高いです。これまで色々なメーカーのピックアップを試してみましたが、パワーといいトーンのバランスといい絶妙です。実に素晴らしい! あのPUはポールピースが面取り加工されていないのですが、素直でストレートなキャラクターが良いです。今日の2本はどちらもテキサスに交換しています。

 現在欲しいギターはありますか?

 ん〜強いて言うならば、60年代中期のストラトでラウンド貼りのローズウッド・モデルが欲しいです。スラブネックも良いですが、私はラウンドの音の方が使いやすいと言いますか、好きですね。(スティーヴィー・)レイ・ヴォーンとか、ジョン・メイヤーも使っていますね。メイプルとスラブとの中間的なキャラクターです。

 渡辺さんは、ヴィンテージも新しいギターもどちらもお好きですね。

 ヴィンテージもカスタムショップもいくつも買いましたが、ヴィンテージだから必ずしも良いとは思いません。美空ひばりに例えるなら、ヴィンテージは晩年の味わいのある美空の声、カスタムショップは若い頃の張りのある美空の声だと思います。これは良い悪いではなく、好みの問題だと思います。どちらの声が好きかということでしょう。

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【今週のゲスト】
渡辺敬友
1968102日 福岡生まれ。48才。少年時代からザ・ビートルズに憧れ、未だにザ・ビートルズが世界一のバントと信奉している。一時は音楽を仕事としたこともあったが、音を楽しむことができず挫折。現在は会社経営の傍らブルースやジャズを愛して止まないアドリブ・ギタリスト。またバンド活動を視野に入れ、メンバーを探して活動再開を目論んでいる。

■FENDER Custom Shop 1957 Stratocaster

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 1957年に生産されたストラトキャスターを再現したモデル。1957年のブラックカラーは、エリック・クラプトンのブラッキーを彷彿とさせるが、クラプトンのシグネチャー・モデルではない。カスタムショップのストラトにはブラックも数多くあるが、オリジナル・モデルのブラックは極めてまれである。

 50年代の中でも、この年代は最も1ピース・メイプルネックのグリップがトライアングルに近いことで知られる。しかし、写真のモデルは比較的ゆるやかなトライアングルに仕上げられている。ピックアップはテキサススペシャルに交換。自宅で最も手にしている時間が長いギターだそう。

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■FENDER Custom Shop 1962 Stratocaster NOS

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 鮮やかなレイクプラシッドブルーメタリックが印象的な、63年スタイルのヴィンテージ・リイシュー・ストラトキャスター。このカラーは、フィエスタレッドやキャンディアップルレッドメタリックと並んで人気がある。モデル名の最後にある"NOS"は"ニュー・オールド・ストック"の略で、キズや使用感のないヴィンテージ・フィニッシュのこと。

 スラブボードと呼ばれる接着面がフラットな形状のインディアン・ローズウッド・フィンガーボードは、ヴィンテージのハカランダを彷彿とさせるほど黒い。11点止めの3プライ・ピックガード、ヘッドストックの裏側にポール・ウォーラーのサインを象ったカスタムショップのデカールが貼られている。2012年製。

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We Love FENDER GUITARS!

連載 ギター・ラブ・ストーリー We Love FENDER GUITARS! Vol.6
小島 章紘 / 1959 Jazzmaster NOS
連載 ギター・ラブ・ストーリー We Love FENDER GUITARS! Vol.5
久保田 衛 / 1966 Stratocaster
連載 ギター・ラブ・ストーリー We Love FENDER GUITARS! vol.4
北川 裕康 / 1957 Stratocaster Dennis Galuszka
連載 ギター・ラブ・ストーリー We Love FENDER GUITARS! vol.3
池田 進太郎 / Custom Telecatser
連載 ギター・ラブ・ストーリー We Love FENDER GUITARS! vol.2
永田ショーザブロー / Harrison Tribute Rooftop Tele
連載 ギター・ラブ・ストーリー We Love FENDER GUITARS! vol.1
篠田 徹 / 54 STRAT, Michael Landau Signature 1963 Relic Stratocaster

Interview : 田中 稔 (月刊『Player』)

製品情報

FENDER Custom Shop 1957 Stratocaster

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製品情報

FENDER Custom Shop 1962 Stratocaster NOS

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2017年2月号

定価976円
(本体904円)A4判

2016年12月29日(木)発売

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ブルースカバー作をリリースしたローリング・ストーンズより、キース・リチャーズをフィーチャー。
新作にも参加したエリック・クラプトンとの交流、ミカウバーの解説、さらに1985年のインタビュー音声と「ブラウン・シュガー」のレクチャートラックを収録したCDを付属!

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