製品レビュー

ヤマハ、新感覚の演奏体験を実現するアコギ『YAMAHA LL-TA』発売

YAMAHA LL-TA

価格 150,000円 (税抜)

 CDやライブなどでよく耳にするアコースティック・ギターのサウンドは、ナチュラルに聞こえても空間系のエフェクツやイコライジングなどにより、広がりと深みのあるサウンドに加工されている。それらの心地良いサウンドを自宅で再現するには、エレクトリック仕様のアコースティック・ギターの他に、ギター・アンプやエフェクター、シールドなどの機材が必要となり、多少の煩わしさも伴う。2016年11月11日にヤマハから発売されたトランスアコースティック“LL-TA”は、そんな心地良いプロフェッショナルなサウンドを、アンプやエフェクターなどを一切使用することなく、本体だけでどこでも手軽に楽しめるこれまでにない画期的なギターである。

《POINT》
◇ヤマハ独自の技術「TransAcoustic」を応用したアコースティック・ギター
◇アンプなどを使わずにギター本体だけでエフェクト音を加えた生音が出せる
◇元となるのはヤマハのハイエンド・アコースティック・ギター「Lシリーズ」の「LL16ARE」
◇オール単板ボディ、木材改質技術「A.R.E.」を施したトップ材による豊かな鳴り
◇エレクトリック・アコースティックとしても使用可能

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▲YAMAHA LL-TA

■TransAcousticの原理とは?

 その原理は、弦振動などの振動を内蔵したピックアップで拾い、電気信号に変換してエフェクト処理し、ボディ内部に搭載した加振器を介してボディを振動させることで、生音とエフェクト音とが一体化して本体から聞こえてくるという、ヤマハ独自のトランスアコースティック・テクノロジーを採用している。エフェクトはリバーブ(ルーム/ホール)とコーラスの2種類で、そのブレンドや深さはボディ・サイドにあるノブでコントロールする。

L-TA_actuator.jpg▲ボディ内部に搭載された加振器がギター全体を振動させることで、アンプなどを使わずにエフェクト音が得られる構造となっている。

tranceacoustic-105.jpg▲ボディ・サイドに設置されたコントロール・ノブ。

■ヤマハ人気モデルをベースにした豊かな生鳴りのギター

 ベースとなっているモデルは、ヤマハ・スタンダートとも言えるLシリーズのLL16ARE。ドレッドノート・スタイルだが、日本人の体型に則してバランス良くリサイズされている。木材の材質を長年弾き込んだ状態に近づけるA.R.E.加工が施されたイングルマン・スプルースをサウンドボードに使用したローズウッド・バック&サイド・ボディ。ナット部分で44ミリ、やや薄めのUグリップ、マホガニーとローズウッドによる5ピース・ネック/エボニー・フィンガーボードは、ジャンルや奏法を選ばずオールマイティな弾き心地を約束する。

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▲ボディ・トップ材にはA.R.E.処理を施している。サイド/バックも含め、ボディ材はオール単板を採用。

tranceacoustic-103.jpg▲強度を追求し、マホガニー/ローズウッドによる5ピース・ネックを採用。

■簡単操作で生音にエフェクト音をブレンド

 ボディ・サイドにセットされたボリュームのノブを押すと電源が入り、アコースティック・サウンドが一瞬にして広がりと深みのあるサウンドに変化する。加振器は音を出すわけではなく、ギターのサウンドをエフェクト加工した電気信号を振動に変換し、ドライバーとなってボディ全体を振動させることで、アコースティックな鳴りとして生音にブレンドされる。エンドピン/アウトプット部分と一体化したバッテリー・ホルダーに単3バッテリーを2本収納し、プレイヤーからは見えない。

tranceacoustic-101.jpg▲ボディ・エンド部に設置されたバッテリー・ホルダー。ギター本体の鳴りを損なわないように最小限の加工に留めている。

■エレアコとしても使用可能

 自宅や野外での演奏はもちろんのこと、エレクトリック・アコースティック機能も搭載しているので、エレアコとしてライブやレコーディングでも使用が可能である。アコースティック弦楽器の場合、本体だけでそのサウンドを変化させることは極めて難しいが、このトランスアコースティック・ギターは、手軽にトーンをアレンジできるので、新たなイメージでの演奏や曲作りにも大いに貢献するだろう。

※本記事は2016年11月時点の情報です。

【GAKKIソムリエ試奏動画】YAMAHA LL-TA

◇デモンストレーター / 石井 裕(いしい ゆたか) 中学生の頃からギターを始め、大学在学中にプロとして活動を開始。 楽曲を大事にするメロディアスかつリズミカルなプレイでAKB48、AAA、ジャニーズグループ、ももいろクローバーZ等、多くのレコーディングに参加。多数のアーティストのライブサポートも務める。アニメや映画等に詞曲も提供し、ギタリストにとどまらない活動を展開中。ギター代表曲:玉置成実「Believe」、中川翔子「空色デイズ」 2014年にフランスで行われたJAPAN EXPOにも参加した自身のバンド、Glowlampでも活躍中。Glowlamp HP / http://glowlamp.net 「Song for HERO」MV / https://www.youtube.com/watch?v=0t6BNQUl32s (Artist Photo by TOMUJI OHTANI)

【YAMAHA LL-TA スペック】


●胴型 オリジナルジャンボボディタイプ


弦長 650mm/胴長:513mm/全長:1,046mm/胴幅(最大幅):415mm/胴厚:100-125mm/指板幅(上駒部/胴接合部):44mm


表板:イングルマンスプルース単板(A.R.E.)/裏板:ローズウッド単板/側板:ローズウッド単板/棹:マホガニー+ローズウッド5プライ/指板:エボニー/下駒:エボニー/下駒枕:ユリア樹脂/上駒:ユリア樹脂


塗装:グロス仕上げ/ネック:マット仕上げ


ピックアップシステム:SYSTEM70 トランスアコースティック


コントローラー:リバーブ/コーラス/トランスアコースティックスイッチ/ラインアウトボリューム


接続端子:LINE OUT


弦:Elixir NANOWEB Light


付属品:ライトケース、単3アルカリ乾電池

製品情報

YAMAHA LL-TA

価格 150,000 円(税抜)

問い合わせ:株式会社ヤマハミュージックジャパン
お客様コミュニケーションセンター ギター・ドラムご相談窓口
Tel.0570-056-808
http://jp.yamaha.com


※本記事に掲載されている価格/仕様などは2016年11月時点の情報です。

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