アリゾナ州西部ではほとんど信号のない道を150キロほど走ることになる。その荒涼とした土地で仙人のように暮らす男の庭に置かれていた車。
| 優劣はつけ難いが、とりわけ印象に残っているのは、10年ほど前、ルート66を走破した旅だ。 シカゴからサンタモニカまで、今は使命を終えて静かに横たわる約4000キロの旧道を行く旅は、アメリカを知る旅でもあった。なぜあの大地からたくさんの素晴らしい歌が生まれたのか?ロックやブルースの歴史をつくり上げた男たちはあの大地を行く旅のなかからなにを学んだのか?なにが彼らに永遠の歌を書かせたのか? それまで、漠然と、断片的な知識としてしか知らなかったことを、身体で知る旅でもあった。 |
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| 北の街シカゴは、ブルースの聖地。ミシシッピ・デルタで生まれたブルースという音楽が、都市化され、のちにロックの時代へと橋渡しされていく。その過程で計り知れないほど重要な役割をはたした土地である。ルート66の最初のパート、シカゴからセントルイスまでの道は、かつて、マディ・ウォーターズやハウリン・ウルフらが南部からの北上のために使った道でもあるのだ。 ジャズの聖地でもあるセントルイスは西部の入り口。ここからいよいよ本格的なルート66の旅がはじまる。ミズーリ、カンザス、オクラホマ、テキサス、ニューメキシコ、アリゾナ、そしてカリフォルニア。アメリカの歴史やそこで繰り広げられたさまざまな事件に想いを馳せながら、ひたすら西に向かって車を走らせ、フロントガラスの向こうに広がる空が茜色に染まったら、そのあたりの街で宿をとる。いい旅だった。 |
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旅を終えるといつも、また少しロックやブルースのことが理解できたような気になる。実際、そうなのだろう。
今回は初回のご挨拶ということで、やや観念的な内容になってしまったが、次回からはより具体的に、ギターを衝動買いしてしまったエピソードなども交えつつ、旅と音楽を語っていきたいと思う。
今回は初回のご挨拶ということで、やや観念的な内容になってしまったが、次回からはより具体的に、ギターを衝動買いしてしまったエピソードなども交えつつ、旅と音楽を語っていきたいと思う。

















