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ギタ-テクニック

Guitarよもやま話
第1回~24回を読む
第25回 リズム譜辞典
今さら聞けない“リズム譜”辞典
第26回 「カポ」の使い方
“カポ”を身近に感じよう
第27回 ギター着せ替え企画
オリジナルギターの仕上がりをイメージ
第28回 ギターの材による音の違い【1】
エレキ編
第29回 ギターの材による音の違い【2】
アコギ編
第30回 知っておきたいアンプ講座
すぐに役立つ『アンプの基本』
第31回 知っておきたいアンプ講座2
セッティングのコツや実用的な使い方
第32回 ステージ・セッティング
今さら聞けないシリーズ“ステージ”編
第33回 ディレイを極める
種類や具体的な使用法を解説
第34回 自作エフェクターへの道【1】
必要な工具や手順などを紹介
第35回 自作エフェクターへの道【2】
各パーツの働きを知ろう
第36回 自作エフェクターへの道【3】
ブースターを組み立てる
第37回 ケーブルを知る
エレキギターの音質を決める大きな要素
第38回 アコギをセルフ・チューンナップ
愛用ギターを自分好みに育てよう
第39回 コンデンサーを交換する
簡単でリーズナブルに音質をチューンナップ
第40回 めざせフェンダー博士【1】
コントロール部やピックアップの調節
第41回 めざせフェンダー博士【2】
『トレモロ』の構造や調整、ブリッジの調整
第35回 自作エフェクターへの道【2】


 

前回“ワウ”の修理&チューンナップが上手くいって、少し調子に乗ってしまい「エフェクターを作ってみよう!!」などと背伸びしてみました(笑)。ツマミ1つの『ブースター』なら回路も簡単そうだし・・・という安易な理由で『ブースター』を
作ってみることにしました。何もわからないので色々調べてみると部品をすべてパッケージングした“自作エフェクター・キット”なるものがあることを知り、早速購入して実際に作ってみました。初めての経験なので色んな失敗もしました。(泣)その辺の失敗談もみなさんの参考になると思いますので、楽しく読んでみて下さい。まずは各パーツがどんな働きをするのかという基本知識の解説してみようと思います。



◆エフェクターに使われる各パーツの種類と働き

 

1.基板

色々なパーツを固定して配線するための“台”になる板です。初心者のうちは簡単な回路で作ると思いますので『蛇の目基板(ユニバーサル基板)』が手軽で扱いやすいでしょう。紙フェノール製とガラス・コンポジット(グラスファイバー)製のものがあります。パターンを書き込んでパーツの配線を確認したりするのにはガラス・コンポジット製の方がお薦めです。
複雑な回路に挑戦する際は、パソコンで回路図を書いてエッチング液を使用して基板を作成できる『感光基板』にステップ・アップして下さい。感光基板はパーツを差す穴を自分であけなければなりませんが、配線の間違いが少ないので「複雑な回路」に向いています。『ブースター』は簡単な回路なので“蛇の目基板”を使いました。


2.ワイヤー

パーツを配線するための導線です。素材やメッキによって音色が異なりますのでこだわりたいパーツです。エフェクター製作には数本の細い導線が集まった『撚り線』よりも1本の線でできている『単線』がお薦めです。
径が0.5mm~1mmくらいのものが標準で、太い線の方が低音が出る傾向にあります。またバネ性が高い(硬い)導線の方が解像度の高いクリアな音色になります。メッキの材質によっても音が違います。スズ・メッキか銀メッキがお薦めですが当たりはずれもありますので色々試してみるしかなさそうです。

3.スイッチ類
エフェクターを“on”“off”するために使用するパーツです。
ワウなどに使用する6ピン・タイプのものと「トゥルー・バイパス回路」
(“off”時に信号が基板を通らない回路)にできる9ピン・タイプの
ものがあります。
LED(発光ダイオード)を付けたりするなら断然9ピン・タイプの『3PDT』が
お薦めです。
また切り替え用のミニ・トグル・スイッチを使用することもあります。

4.ジャック

ギターなどのシールド(ケーブル)を差すパーツです。
ステレオ仕様のものとモノラル仕様のものがありますが、一般的なエフェクターに多い『トゥルー・バイパス』(インプットにシールドを差した時のみ“on”になる配線)にするためには、インプットに「ステレオ・ジャック」を用いて、アウトプットに「モノラル・ジャック」を用います。

5.DCジャック(電源用)

アダプターからも電源を供給できるようにするためのパーツです。
一般的には2.1mmのものを用います。
アースのこと考えると3つの端子があるもの選ぶと良いでしょう。


6.電池スナップ

9ボルト(V)の電池をつなぐためのパーツです。
安価なのでしっかりした「作り」 のものを選んで下さい。

7.ケース

配線後のパーツや基板が納まればなんでもOKです。柔らかく加工しやすい上に、高級感もあってノイズも少ないアルミ(アルミダイキャスト)製のものが便利で一般的です。少々高価なのが難点ですが・・・ 韓国の金属製の“おわん”をケースに用いているエフェクターメーカーもあります。
自分だけの素材を発見してみるのも面白いと思います。

8.ツマミ(ノブ)

ボリュームやトーンなどを操作するツマミです。
可変抵抗を回しやすくするだけのパーツですので、
気に入った形や色のものをケースに合わせるなどして選びましょう。

9.可変抵抗(ボリューム、トーンなど)

エフェクターのボリュームやトーン、ゲイン(ドライブ)などに使用される“抵抗値” を無段階に変化させるパーツです。パーツの裏に『Aカーブ』と『Bカーブ』などの 「抵抗の変化の仕方」を示す表記と『~Ω』(オーム)という「抵抗値」を示す表記が書かれています。端子は3つあって、真ん中が“入力”でツマミを左に回しきった方の端子がアースで「0」になり、右に回し切った方の端子が“出力”で最大になります。

抵抗カーブの種類
可変抵抗器のカーブ特性

※右に回した時の変化の仕方に色々な種類があります。

10.抵抗

回路を構成するもっとも基本的なパーツです。電流を流れにくくする働きがあり、数値(抵抗値)が大きいほど電流が流れにくくなります。単位は“Ω”(オーム)で表します。抵抗値は数字では書かれておらず、「カラーコード」とう色帯で表されます。 左から第1帯-第2帯-第3帯-第4帯となっていて、第1帯と第2帯で2ケタの数字を表します。第3帯で何乗するかを表して、第4帯で誤差(+&-)を表します。詳しくは下図を参照して下さい。カラーコードを覚えるのは大変なのでテスターを使って測ってしまうのが手っ取り早いし確実です。
“抵抗”にはワット(定格電力)の種類もいくつかありますがエフェクター製作には1/4Wが一般的で、何の指定も無い時は1/4 Wを使用するということになっています。

カラーコード
 
数値(第1、第2色帯) 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9
乗数(第3色帯) 1 10 102 103 104 105 106 107 108 109 10-1 10-2
誤差(第4色帯) - 1% 2% - - - - - - - 5% 10%

  47 ×100=4700Ω
 
※4.7KΩで誤差が±5%の抵抗
ということになります。
  22 ×1000=22000Ω
 
※22KΩで誤差が±2%の抵抗
ということになります。

11.コンデンサ
コンデンサは電気(電荷)を貯めたり放電したりするパーツです。
容量『F』(ファラド)で表されてその前に“p”(ピコ)や、ピコの100万倍に相当する“u”(マイクロ)を付けて表示されます。例えば4.7uF=470万pFということで、0.001uF=1,000pFになります。電解コンデンサなどは耐電圧も表示されますが、大きくない場合は省略されることが多いようです。
コンデンサには「フィルム」、「積層セラミック」、「タンタル」、「マイラ」、「オイル」、「電解(酸化アルミ)」などの色々な種類があって音色にも影響するので色々試してみるのも面白いでしょう。

12.電解コンデンサ

大容量にも対応できて電流を平滑させる特徴を持つ『電解コンデンサ』や
『タンタル・コンデンサ』には極性が示してあります。
“プラス極のリード線の方が長くなっています”ので、すぐ判別できますが
極性を間違えて爆発させてしまわないように気をつけましょう。
本体には「マイナス(-)」のみ表記されています。
また、『電解コンデンサ』には耐圧(V=ボルト)も示してありますが、
エフェクター製作には20V~50Vくらいのあまり大きすぎないもので十分です。


13.ダイオード

半導体の基本部品で、「電流を一定方向にのみ流す」ためのパーツです。
シリコン製やゲルマニウム製がエフェクター製作には一般的です。
極性があり、黒い帯がある方が“-”(カソード)になります。
反対側が“+”(アソード)です。
規格の電圧を超えると壊れてしまいますが、規格以上の電流を流した時に信号が歪むので、歪み系のエフェクターを製作する時には重宝します。

14.トランジスタ

エフェクター製作では音を“増幅する”役割を持つパーツですが、「増幅」の他に「発振」、「混合」などたくさんの役割を持っているので『3本足の魔法使い』と呼ばれています。“E”(エミッタ)、“C”(コレクタ)、“B”(ベース)の3つの足を持っていて、型番が書いてある面を正面に見て『E→C→B』という配列になっているものが一般的です。海外製のものなどは並びも色々で見た目ではわかりません。型番をインターネット検索すると調べられますので確認してみると良いでしょう。トランジスタには電流の流れ方によって『NPN』と『PNP』という2種類がありますが、
同種のものどうしで差し換えてみると音が変わって面白いです。詳しくは下図を参考にして下さい。また素材もセラミックやシリコン、ゲルマニウムなどがありますが、オールド・ファズなどはやはりゲルマニウムがお薦めです。(シリコン製、ゲルマニウム製は現在は生産中止ですのでデッドストックを秋葉原などで探しましょう。)

『NPN』型と『PNP』型の電流の流れ
トランジスタの種類
名称
種類
2SA
2SB
2SC
2SD
高周波用PNP型トランジスタ
高周波用PNP型トランジスタ
高周波用NPN型トランジスタ
高周波用NPN型トランジスタ

15.オペアンプ(IC)

小さなトランジスタや抵抗を組み合わせた集積回路です。まわりに数本の抵抗やコンデンサと回路を組むことで微分&積分などの「演算」までこなす優れものです。オーディオ用の高品質のものもありますので、ソケットを使用して色々差し換えてみると音の違いを楽しめます。“1回路用”のものや“複数の回路”を集積させたものなどがありますので下図の回路図を参考にして下さい。
Ibanezの『チューブ・スクリーマー』に使用されたオペアンプは現在ではかなりの高額で取り引きされているそうですが、一般的に100~200円くらいで購入できまので色々試してみて下さい。



オペアンプ内の回路


  型番「741」「LF356」「TL071」など 型番「RC4558」「LM358」「TL072」など

16.LED(発光ダイオード)

エフェクターの「オン&オフ」を視認するために使用されるのが“LED”(発光ダイオード)です。様々な色のものがありますので気に入いった色を選びましょう。
また秋葉原などでは店頭で実際に光らせてくれていますので、明るく大きめのものを選ぶとステージ上などでの視認性が良くなるのでお薦めです。

“LED”も極性を持っていて「+(アノード)」側の足が長くなっています。
また9Vの電池からそのまま電流を流すとアッという間に切れてしまいますので必ず「2.2k~4.7KΩ(オーム)くらいの抵抗」をカソード(-)側につないで下さい。

17.ソケット

必ず必要というわけではありませんが、パーツは基板にハンダ付けしてしまうと差し換えが極めて面倒になってしまいます。なので、“歪み”の質を決めるのに重要な「オペアンプ(IC)」や「トランジスタ」にはソケットを利用するのがお薦めです。手軽に差し換えて、色々な種類を試せるのでかなり楽しめます。IC用の8ピン・ソケットやトランジスタ用の3ピン・ソケットもありますが、1個単位のソケットでも十分代用できます。



今回はパーツの働きを解説するだけで終わってしましましたが、次回からは実際にパーツを組み上げて『ブースター』を完成させていきますのでお楽しみに!!

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