インタビュー

楽器フェアにどっぷり浸かって、音楽と音を楽しんでもらいたい

Behind The Scene

小牧 努

2016楽器フェア実行委員長(株式会社プリマ楽器)

 11月4日(金)~6日(日)の三日間、東京ビッグサイト西1・2ホールを中心に『2016楽器フェア』が開催される。今回は“楽器と音楽、音をトコトン楽しもう”をテーマに二百社以上が出展。楽器ブランドや楽器店だけでなく、今回はポータブル・オーディオの『ポタフェス』や本誌読者にはお馴染みの『Tokyo Guitar Show』も開催。どんな内容のフェアとなるのか、実行委員長の小牧 努氏(株式会社プリマ楽器)に話を訊いた。

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▲小牧 努 2016楽器フェア実行委員長

■見やすく、アクセスが良くなった会場構成

 前回の『2014楽器フェア』は、楽器が買えるショーとして、楽器のコンシュマーショーとして大変好評でした。まず今回の出展社数について教えて下さい。

 8月頭の段階で延べ208社、出展小間数532小間です。これは前回よりも出展社数は増えています。まだ、出展に向け調整している会社もありますので、これからさらに増えるかもしれません。

 その数字は楽器店なども含んだ数字ですよね?

 そうです。今回も展示エリアだけでなく、楽器店が参加する販売エリアやアウトレット・モールや音楽教室の参加もあります。

 今回は来場者にわかりやすいブース構成になると聞いています。これはどのような内容ですか?

 メインとなる会場としてビッグサイトの西ホール1と2。そしてアトリウム、ライブなどに対応するレセプション・ホールなどを複合的に使用します。規模的には前回とほぼ同様です。が、アトリウムを中心として各ホールへの入場ゲートを複数設置し、放射状にアクセスできる方法を採用しました。これによって、各楽器のカテゴリーのエリアへのアクセスがしやすくなります。お客様は、お目当ての楽器に素早く近づくことができるでしょう。また、楽器のカテゴリーも細分化し、今回の出展社は特にギター関係の出展社が増えましたので、ギター関係のイベントスペースは2つに増やすなど、お客様目線で見た時に見やすく、楽しめる、そんな構成を目指しました。

 前回は展示エリアと販売エリアがそれぞれ別々に固められていましたが、今回は大きな変更があると聞いています。

 ビッグサイトの会場は西ホール1と2がアトリウムを囲む形式で作られているのですが、(西ホール内の)内周側に主に販売ブース、外周側に主に展示ブースというように構成しています。さらに会場内は楽器のカテゴリーごとに分けられていますので、お目当ての楽器カテゴリーのエリアに行きやすく、その展示ブースと販売ブースもなるべく近くなるように工夫しています。
 展示ブースで見たモノを、場内の販売ブースでお買い求めやすくする、そんなお客様目線での工夫です。

1_gakkifair.jpg▲2014楽器フェアには3日間で4万人以上が来場した。

2_gakkifair.jpg▲最大のサイズの出展ブースとなったヤマハブース

10_gakkifair.jpg▲前回のアトリウムの様子。今回は写真後方のゲートなどが解放され、お目当ての楽器カテゴリーへのアクセスが向上する。


■各種イベントの開催と様々なコラボレーション

 前回の楽器フェアでは「プレミアムグランドピアノ試弾会」、「ドラマーズ・パラダイス」などの楽器フェアならではのイベントがスタートしました。今回は新しいイベントなどはありますか?

 僕は"色々な楽器ブランドが集まって何かができる"ことが楽器フェアの魅力のひとつだと思っています。今回、ドラマーズ・パラダイスはピアノ試弾会と同様な"部屋貸しスタイル"の部屋を増設するよう調整中です。たくさんのドラムセットを一人や身近な仲間同士で試せる機会になりますので、僕も楽しみにしています。それに加えて、管楽器でも初心者向けのトライアル・イベントを企画しています。これはフェアに参加する管楽器ブランドの有志が集い、初心者向けに指導をするスタイルのユーザー参加型イベントです。管楽器が初めての人でも、気軽に触れて、吹いてもらうような機会を設けます。これは名称や内容が決まったらホームページなどで告知させていただきます。また「シンセフェスタ」も開催します。これはシンセサイザーの国内大手ブランドの他、様々なデジタル系楽器の各社が10社以上集まり、エリア展開するエリアの総称です。ここにも専用のステージを設けて、様々なセミナーやイベントを開催します。残念なことに冨田勲さんがお亡くなりになったので、そのメモリアルのイベントの計画も予定されています。いずれのイベントも楽器ごとの部会が積極的に進めていますので、従来以上にお客様目線に立ったイベントになることでしょう。それにポータブル・オーディオのフェアである『ポタフェス』さんにもお声かけして、『ポタフェス』として楽器フェアに参加してもらいました。ヘッドホンなどのポータブル・オーディオで聴いているのは音楽ですし、楽器が好きな人はもれなく音楽を聴きますから、非常に良いコラボレーションとなると期待しています。

11_gakkifair.jpg▲前回のドラマーズ・パラダイス。ひとつの部屋に数多くのブランドのドラムセットがセッティングされ、叩き放題に。

6_gakkifair.jpgのサムネイル画像▲シンセフェスタは最新のシンセから写真のようなアナログシンセまでが集合した、キーボード/デジタル系のテーマ別展示だ。


■Tokyo Guitar ShowとGEN

 「Tokyo Guitar Show」が楽器フェア内で開催されると知って驚きました。これはどのような内容になりそうですか?

 Tokyo Guitar Showは過去に十回以上開催され、楽器業界ではブランド化されたイベントです。しかし、昨年は開催されず、今回、楽器フェア会場内に名前をお借りしたようなものです。できれば、単独のエリア、それこそ別の会場などで開催すべきとは思うのですが、今回は、そこまでは至りませんでした。ただTGS RADIOなどは継続してオンエアされます。
 

「GEN」というグループも参加していますが?

 GEN( http://www.genippon.com/ )は主にハンドクラフトを中心とする日本製のギターブランドの集まりです。昨年、大阪での『サウンドメッセ』では共同ブースを展開。楽器フェアにも参加をお願いしました。楽器フェアの会場では(共同ブースではなく)GENの参加ブランドが個別にブースを出展するケースの他、参加楽器店の店頭に「GEN」という目印がついたギターが展示されているというケースもあります。ハンドメイドのブランドなどでは楽器店などのオーダーがあってから初めてギターの製作に取りかかるブランドも少なくありませんから。ですので、ブースや製品に「GEN」という目印を用意するようです。この目印があるブースやギターに注目して下さい。GENには日本を代表するギターデザイナーやファクトリー、ルシアーなどが名を連ねていますので、彼らの製品に使われている技術や信頼性などがお分かりいただけるのではないでしょうか。今回のフェアでは日本製ギターが脚光を浴びるフェアになるといいなあと思っています。

 レセプションホールなどを使った大きなイベント等は予定されていますか?

 前回同様にレセプションホールを2つに区切って大規模なイベントをできるようにしています。現在、いくつかの候補が挙がっていますが、まだ確定していません。これも追ってホームページでお知らせします。

■ポスターも2段階に制作

 SNSや動画コンテンツなども力を入れると聞いていますが、これはどのようなものですか?

 すでにホームページも立ち上がっています。広報が様々なコンテンツを作る模様です。また、できるかどうかはわかりませんが、会場からのリアルタイムな番組配信のようなことも計画中です。これは消費者の皆様がPCなどで見るだけでなく、楽器店にも協力してもらって、楽器店の店頭でオンエアしてもらうとか。その番組を見て「こんなことやってるんだ? ちょっと行ってみようかな」と会場に足を運んでもらえば最高ですけどね。

 ポスターの第1弾が発表されました。このポスターのコンセプトは?また秋には第2弾のポスターやビジュアルを使うと聞いていますが、それはどのようなものですか?差し支えない範囲で教えて下さい。

 第1弾は「いつ、どこで、『楽器フェア』があるよ」というだけのものです。実は、今回の楽器フェアにもテーマソングがあります。それは新山詩織さんの「あたしはあたしのままで/恋の中」という曲です。それにあやかって、ギターを抱えた女の子のイラストを使用したという経緯があります。今、第2弾を制作中です。そちらは9月下旬にお目見えすると思います。

 「楽器と音楽、音をトコトン楽しもう」というテーマに込めた小牧さんの想いとは?

 楽器を演奏する人も、音楽が聴きたいだけの人も、楽器フェアにどっぷり浸かって、音楽と音を楽しんでもらいたい、そして、きちんと見てもらいたい。それに楽器フェアに来場するお客様は会場での滞留時間は長いので、色々な楽器に出会えるし、隅から隅まで見てほしい、という思いを込めました。

<2016楽器フェア>

・開催日時:2016年11月4日(金)10:00~20:00 / 5日(土)10:00~18:00 / 6日(日)10:00~17:00

・会場:東京ビッグサイト西1・2ホール

・主催: 日本楽器フェア協会

・公式URL:http://musicfair.jp/2016/

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【前回(2014楽器フェア)の写真アーカイブから】

 2016楽器フェアは前回の2014楽器フェアをさらに洗練したイベントとなることが予想されている。そこで2014楽器フェアフォトギャラリーから写真をピックアップした。写真を参考に今回の楽器フェアにはさらに期待していただきたい。


3_gakkifair.jpg▲特別モデルも多数展示。写真のギターは翌年の楽器ショーに向けて作られたESPの特別モデル。つまり、海外に先駆けて楽器フェアでお披露目された製品である。

4_gakkifair.jpg▲海外から楽器関係の要人も来訪し、セミナーやクリニックを展開。製品などの最新情報を直接訊くことができるかも。写真はテイラーのマスタービルダーのアンディ・パワーズ氏。

5_gakkifair.jpg▲真矢のドラムセット。パールでは来場者にこのセット座ることができるという大サービスを行なっていた。


7_gakkifair.jpg▲ブース内イベントの1コマ。写真はアリアプロ2から発売された自身のシグネチャー・モデルのイベントに登場した五十嵐美貴。有名ミュージシャンの音を極めて間近に体感できた。

8_gakkifair.jpg▲2014楽器フェアでのアトリウムの大型イベントに登場したさかなクン。このイベントでも華麗なサックスプレイを披露。今やミュージシャンとしても活躍中。

9_gakkifair.jpg▲アウトレットモールもすっかり定着。初日は特に激アツ!な商品が登場。もちろん譜面のアウトレットも予定されている。

本稿は月刊『Player』2016年10月号から転載、テキストを加筆、写真を追加したものです。

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定価760円(本体704円)A4判

2017年11月2日(木)発売

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