インタビュー

We Love FENDER GUITARS! Vol.4

We Love FENDER GUITARS!

北川裕康

「GAKKIソムリエ」のオリジナル連載企画、“We Love FENDER GUITARS!”がスタート!アマチュア・ギタリスト達のギターライフやギターストーリーをたっぷりと語ってもらう新コーナーの誕生だっ!

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 ハードロック、ヘヴィメタルでロックに目覚め、今も早弾き系のギタリストを研究しているというベテラン・ギタリスト。その一方で、9本のストラトキャスターを所有し、57年タイプのヘヴィレリックのストラトにぞっこんだという。ギター歴40年。ストラトキャスターに魅せられた男がそのギターストーリーを語る...。

■なんで出張なのにギターを?

WTF161112-1280-113.jpg ギターを始めたきっかけは?

 小学生の頃にピアノを習っていて、中学生になってフォーク・ギターを弾くようになりました。ある時キッスの「デトロイト・ロック・シティ」(1976年)が流れてきたんですよ。その歪んだギターのサウンドに衝撃を受け、高校に入ってエレキを始めました。クラスの友達とバンドを組んで...。  

 その時買ったギターは?

 フェンダーです。70年代末にリードⅠとリードⅡというエントリー・モデルが出たんです。リッチー・ブラックモアがそのリードシリーズの広告に出ていて、カッコいいと思って...。当時で10万円ちょっとでしたね。フェンダーとしては安かったし、たまたま楽器店で...。

 当時はどんな音楽を?

 キッスからエアロスミス、ランディ・ローズ、マイケル・シェンカーなど、そっち系の音楽が好きでした。ですので、シングルコイルのリードⅡはその後あまり弾かなくなり、グレコのVモデルを購入してフェンダーとは違う方向に行きました。

 それがまた何故フェンダーに?

 大学がコンピュータ関係で、卒業後その流れでIT関係の企業に就職しました。しばらくの間はとにかく仕事が忙しくて、ギターを弾いている時間も無い生活が続きましたね。ある時仕事でマサチューセッツに6週間ほど行く機会があったんです。その時にバークリー音楽大学に観光に行ったんですが、近くの楽器屋さんにも立ち寄りました。そしたら、57ストラトのリイシュー・モデルが置いてあったんですよ。それを見ていたら、凄くカッコ良くて...。たまたま特別な給与が出て6週間の生活費やお小遣いが手元にあったものですから、つい...(笑)。出張から帰った時、家内に「なんで出張でギター持っているの?」って(笑)。

■最初にアーティスト・モデルを買います

WTF161112-1280-122.jpg (笑)。それからストラトに?

 いや、その後も暫くは仕事が忙しくてストラト熱は冷めていましたが、7〜8年前にちょっとスタジオで音を出す機会がありまして、改めてストラトを弾いたら良いギターなんですよ...。それで本格的にストラト熱が...。で、気づいたらギターが18本に(笑)。

 現在どのようなギターをお持ちですか?

 フェンダーはミュージシャンのシグネチャー・モデルが多いです。カスタムショップのジェフ・ベック・モデルとか、チャー・モデルとか。

 ジェフ・ベックはネックが太過ぎません?

 いや、僕は手が大きいのでちょうど良いです(笑)。途中しばらくギブソン系のギターがメインだったので、最初フェンダーはどうも馴染めなかったけど、しばらく弾いているうちに手が馴染んで、最近はすっかりフェンダー用の手になっています(笑)。

 色々なタイプのギターをお持ちですね。

 ええ、僕はあるギタリストの研究をしようと思うと、まずその人のシグネチャー・モデルを買うんです。ジェフ・ベック・モデルもそうですが、ミュージックマンのジョン・ペトルーシ・モデルとか、アイバニーズのスティーヴ・ヴァイ・モデルとか。ヴァイは3本買いましたよ(笑)。ですからフェンダーもリッチー・ブラックモアのモデルとか、クランプトン・モデルも買いました。そうこうしているうちに、ちょっとヴィンテージにも興味が湧いて、65年生まれだから65年製のストラトも欲しくなって入手し、あと69年と72年のストラトも買いました。

 ヴィンテージの方にどっぷりはまることは?

 確かにヴィンテージは良い音ですが、実際に弾くのはカスタムショップがほとんどです。弾きやすいし、あまり気も遣わないので気軽に弾けますから。

  他にカスタムショップの製品は?

 マスタービルダーのモデルを2本。先ほどのベックとクラプトン、それからチャーのシグネチャー・モデルも買いました。カスタムショップではないですがイングヴェィ・マルムスティーン・モデルもあります。全部ストラトです。

 ずいぶん好みが幅広いですね(笑)。

 いや、チャーのモデルは最初興味がなかったんですが、実物を見たらカッコ良くて、思わず...。あれは良いギターですね(笑)。

■抱きしめていたい...。

WTF161112-1280-119.jpg 今日お持ち頂いたストラトは?

 57年スタイルのヴィンテージ・リイシュー・モデルです。楽器店で一目惚れしました。ヘヴィレリックなんですが、その姿形が美しくて思わず...。マスタービルダーのデニス・カルスカが製作したのですが、彼は元家具職人で、このギターも僕にはなんとなく家具っぽく見えます(笑)。それに伝説のアビゲイル・イバラさんが巻いたピックアップ。

 9本所有されているストラトの中で、なぜこのギターを?

 まあヴィンテージもありますが、このギターは僕にとって宝物です。ずっと抱きしめていたい気分ですよ(笑)。もしも火事になったら、これと65年のヴィンテージを持って逃げます(笑)。ストラトって形も綺麗ですし、コンターがあるからフィット感が良いですね。本当に綺麗なギターだと思います。佇まいが良い。ボディのデザインだけではなく、トレモロ・ブリッジの機能美も素晴らしい。トレモロだけでお酒が呑めます(笑)。

 (笑)ご自宅で一番弾くギターですか?

 いえ、実はこのストラトはあまり弾かないんです。弾くとこればかり弾いてしまうので、家ではフランスのヴィジェを一番弾いています。

 ストラトキャスターをうまく使いこなすのは難しくないですか?

 ええ、元々がメタル系なので、最初はリアばかり使っていましたけど、ようやくちゃんとフロントが使えるようになりました。

 たくさんギターをお持ちですが、まだ欲しいギターはありますか?

 あるんですよ〜。親しいギター友人にストラトの写真を見せたら、「ん〜、赤がたりん!」って言われちゃいまして(笑)。フィエスタレッドの綺麗なストラトが欲しいです。でも、もう部屋に入らないからな...。

 よく奥様に怒られないですね。

 怒られてますよ〜! もう寝室にまでギター置いているし...。でも、フェンダーの良いところは、ケースが同じサイズなので、本数があっても置きやすいんです。これは素晴らしい!(笑)あとフィエスタレッドだけあれば...。フェンダーは切りがない、本当に。  

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    • 【今週のゲスト】
    • 北川裕康

川崎市在住、1965年京都生まれ。長年IT業界でマーケティングを担当し、IT系のメディアにもよく登場。メロディアスで、かつ、テクニカルなギターがフィーチャされたハードな音楽を好む。しかし、柴咲コウはどうしても外せない。十代の頃は、プロになりたいと妄想するも、練習に夢中になりすぎて、家に弾きこもり、このままではダメだと判断し、普通に社会人になる。現在、バンド活動はやっていないが、当てもなくギターの練習を継続中。

■FENDER Custom Shop  1957 Stratocaster Dennis Galuszka

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 9本所有しているストラトキャスターの中で、最も気に入っているというカスタムショップ製1957年タイプのヴィンテージ・リイシュー・モデル。ヘヴィ・レリック仕様が印象的な1本。


 2トーンサンバーストの薄い塗装がかなり剥げている。ピックガードの汚れ具合、チューナーのうっすらサビている様子も見事に再現されている。まるで、リアル・ヴィンテージのようにも見えるが、ヘッドストックの裏にはカスタムショップの証が...。

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Interview : 田中 稔 (月刊『Player』)

製品情報

FENDER Custom Shop 1957 Stratocaster Dennis Galuszka

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Player

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定価1,620円(本体1,500円)A4判

2019年8月2日(金)発売

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