インタビュー

アーティストの活動をサポートする新しい形の音楽配信アプリ「CluesMusic」

Behind The Scene

権 陽成

株式会社でむこやん 代表取締役

 iOS用の定額制音楽配信アプリ「CluesMusic」(クルーズミュージック)がリリースされた。これはアプリユーザーの現在の感情や状況などに応じて最適な楽曲が検索できるというユニークなアプリである。 
 「5W1H(When/Where/Who/What/Why/How)」の6つの項目にタグを入力すると、それにマッチした楽曲が登録された中から自動的にチョイスされるというシステムで、従来の音楽配信アプリよりも的を絞った楽曲検索が可能である。
 また、アーティストはこのアプリに自由に楽曲を登録することができ、ライブ活動の有効なサポートが期待できる点も特徴である。
 今回はこのアプリを開発した株式会社でむこやん代表の権 陽成氏にアプリのコンセプトや、アーティストにとってのメリットについてお話を伺った。

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1_DSC_001.jpg このアプリを開発したきっかけは?

 私がアメリカの大学に留学していた時に、それまで触れてこなかったジャンルの音楽と出会う機会が増え、今まで聴くきっかけがなかっただけで、世の中には良い曲がたくさんあることに気がつきました。そこでインターネットを活用して、良い音楽と出会うきっかけ作りができないかと考えて、このCluesMusicのシステムを考案しました。

 現在では数多くの音楽配信サイトがありますが、権さんご自身はその存在をどのように捉えていますか?

 定額制の音楽配信に限って言えば、リスナーにとっては優れたコストパフォーマンスが魅力です。ある大手の音楽配信サイトは3,500万もの曲を提供していて、その膨大な曲数を定額で聴くことができるのはリスナーにとって大きなメリットだと思います。

 その一方で定額制音楽配信のデメリットはありますか?

 リスナーには魅力的ですが、その一方で楽曲を提供するアーティストにとってはCDなどのパッケージ音源が売れにくくなり、音源販売における収入減がデメリットだと思います。例えば、人気のあるメジャーのアーティストであれば、仮に曲を無料で配信したとしても、曲の二次使用料や大規模なライブツアーで収入を得られます。しかし、インディーズで活動している多くのアーティストにとっては、パッケージ音源を販売する以外の手段で収入を得ることが難しい現状であると考えています。

 インディーズ・アーティストでも、SNSを活用すればプロモーションはしやすくなったと思いますが?

 たしかにSNSを活用することで、フォロワーにライブや新曲情報を告知することが簡単にできるようになり、プロモーションはしやすくなったと思います。また、例えば知らないアーティストでも、友人がSNSをフォローしていれば、その人を介して情報を与えられるという拡散性もSNSの強みです。ただし、膨大な情報に必要な情報が埋もれてしまうことが多く、情報を切り分ける仕組みが重要だとも思います。

 CluesMusicのコンセプトを教えてください。

 アプリ名の「Clues」には"きっかけ"という意味があり、曲とリスナーを繋げるきっかけになりたい、というコンセプトの基、開発しました。

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 CluesMusicの基本的な内容について教えてください。

 アーティストが自身の曲に、5W1H(When/Where/Who/What/Why/How)の各項目でタグを登録し、リスナーが5W1Hで曲を検索するアプリです。つまり、リスナーはアーティスト名や曲名を知らなくても気分に合った曲を検索でき、アーティストは自分を知らないリスナーにも曲を届けやすくなっています。この検索システムはビジネスモデル特許国際版(主にコンピュータやソフトウェア関連発明の特許)を取得していますので、このアプリ独自のものです。また、アプリユーザーだけでなく、特にインディーズのアーティストに向けたアプリである点も特徴です。

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▲5W1Hから楽曲検索が可能。When(いつ)だけでも多数の中から選択できる。

 インディーズのアーティストにはどのようなメリットがあるのでしょうか?

 CluesMusicでは無料で楽曲の登録が可能です。ジャンルや登録曲数、CDやライブ、あるいはリハなど音源の種類なども制限はありません。曲を聴いてもらいたい人の感情や状況などをタグ付けして曲を登録し、検索内容とタグが合えば曲が配信される仕組みとなります。作った曲が埋もれてしまうのをただ待つのではなく、響く人に届けられます。そして登録された曲がアプリユーザーに聴かれれば、その分の視聴料金をアーティストにお支払いします。またアーティスト専用の管理WEBページがありまして、登録した曲を聴いたアプリユーザーの性別や年齢といった属性や、いつどれだけの回数で曲が聴かれたかをグラフで確認できます。そのデータを元に、ライブの内容や曜日などを設定したりするなど、いわゆるマーケティングが行えます。そして最も効果的なのが、アプリ上の登録アーティストのページに、日時や会場、セットリストなどのライブ情報が入力できます。例えばアプリユーザーが自分たちの曲を聴いて興味を持った際に、すぐにライブ情報へと直結できるので、集客アップに効果があると考えています。

3_artistTOP.PNG▲アプリ内のアーティストページ。ここからライブ情報などがチェックできる。

4_live.PNG▲楽曲の登録だけでなく、ライブ情報もアプリで表示できる。

5_data.png▲アーティスト専用の管理WEBページでは、登録楽曲を視聴した人の性別や年代が確認できる。

 他の音楽配信アプリと比べて使いやすい点は?

 アプリユーザー自身が自分で曲を探せる点です。従来の音楽配信アプリはメディアなどで紹介された曲が中心ですが、このアプリではユーザー自身が曲を発掘し、SNS機能で発信できるのが特徴です。また月会費は550円と他のアプリと比べるとリーズナブルで、さらに広告が表示されますが無料プランも用意しています。

 今後の展開予定は?

 今はリリースしたばかりで配信する曲を集めている段階ですが、曲が集まりユーザーも増えてきたら、アーティストやユーザーにとって更に嬉しい機能を追加していく予定です。また、海外への展開も予定しており、日本の曲が海外で多く聴かれ、多くの日本のアーティストが海外公演をできるようになるサポートができればと思っております。

CluesMusic URL http://www.clues4artist.com

 本記事は2017年3月時点の情報です。

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