インタビュー

TOSHI HIKETA スペシャル・インタビュー Part.2

 3年ぶりに開催される「EXPERIENCE PRS in JAPAN」に出演するトシ・ヒケタへのスペシャル・インタビュー。Part.2では愛用するPRSギターと、カスタムオーダーしたプライベートストックについてインタビュー。

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ーPRSギターはいつ頃から使用しているんですか?

HIKETA:22〜23歳ぐらいの頃にカスタム24を使っていました。その後アメリカのLAに渡って活動していた頃はずっとサーがメインでした。

ーこのPRSを選んだ理由は?

PL12_134.jpgHIKETA:これは「Labor Day's Special」というモデル名のギターで、日本の勤労感謝の日のようなアメリカの祝日にちなんだギターです。ストラトキャスターのように使えるPRSを探していたので、この3ピックアップのタイプになった感じですね。このギターの面白い点が、通常だとセンター・ポジションでミドル・ピックアップが鳴るんですが、これはレスポールのセンターと同じでフロントとリアが鳴るようになっているんです。ですからミドル・ピックアップはハーフトーンを出すために搭載されているんです。ピックアップの切り替えでフェンダーとギブソンの両方のニュアンスが出せるのが、一番気に入った理由ですね。

ーPRSでは珍しいスタイルのギターですね。

HIKETA:日本では2ハムバッカーで24フレットの(カスタム24の)人気が強いですから、あまりこのギターを使っている人はいないですね。だからポール(・リード・スミス)さんからも「お前のモデルとして使っていいよ」と言ってもらいました。

ー使っている人が少ない割には、実用的なギターですね。

HIKETA:僕にとっては最もPRSらしいギターというか、木材の構成はギブソン寄りなんだけど、ピックアップ・セレクターはフェンダー風で、そしてスケールは25インチで両者の中間というところとか。

ーヒケタさんは幅広いギター・スタイルが特徴ですが、このギターはオールマイティに使えますか?

HIKETA:僕の場合、メタルやファンク、ジャズも演奏しますから、あらゆるジャンルでパッと弾けるのはこのギターだけですね。以前、エディ(・ヴァン・ヘイレン)から"お前は器用だけど、自分の声(ギターの音)を見つけなさい"って言われたことがあるんです。特に日本人は、例えばハムバッカーだとヴァン・ヘイレン、シングルコイルだとジェフ・ベックやジミヘンという感じで、使うギターによって目指すギタリストやサウンドのスタイルが限られるじゃないですか。でもこのP-90のサウンドを極めている人って少ないから、自分だけのギター・サウンドを見つけるためにこのギターを使っているところもあって。その意味では、エディの言葉がこのPRSギターを使うようになったきっかけかも知れないですね。

ーアンプやエフェクターとの相性はいかがですか?

HIKETA:アンプはトゥーロックを使っていて、エフェクターは最近ではワウ、ブースター、フェイザーぐらいです。歪みやクリーンはギターでコントロールするので、セッティングはかなりシンプルになりました。

ーピックアップはPRSオリジナルですか?

HIKETA:いえ、ローラー・ピックアップに換えています。他のメーカーのP-90タイプだとパワーがありすぎたり、ハムバッカー寄りだったりするのですが、これが僕にとって一番バランスが良いんです。P-90は歴史が古いから、例えば昔のR&Bを演奏する時も音の雰囲気やニュアンスが出しやすいんですよ。ある意味P-90の欠点でもあるんですが、どう弾いても最先端ではなくて、古臭くて"いなたい"音が出るんです。それも以前に使っていたハイエンドなギターからこのPRSギターに代えた理由でもあるんです。  

ーその他に特徴的なスペックは?

HIKETA:僕は細いネックが頼りない感じがするのですが、これはPRSにしてはかなり太めですね。あとはトレモロ・ブリッジを2点支持、フレットをステンレス製に換えています。

ーこのタイプのPRSギターを何本お持ちなんですか?

HIKETA:4本です。これと、色違いのものと、コリーナ・ボディと、あともうすぐ到着予定のプライベートストックです。今度のEXP.PRSには間に合うはずなんですけど。

ーそのプライベートストックはどんな特徴があるギターですか?

HIKETA:ボディはコア・トップのコリーナ・バックです。ネックと指板はローズウッド系のココボロで、ネック・シェイプは非対称でVシェイプのパターン・ヴィンテージでオーダーしました。プライベートストックは何本も弾きましたけど、ローズウッドのネックが一番良かったですね。

ーローズウッドのネックはどのような違いがありますか?

HIKETA:PRS独特の、3-4弦の"コォー"ていうロー・ミッドが良く出ますね。以前、ココボロとブラジリアン・ローズウッドでネック材だけが異なるPRSギターを用意してもらってブラインドテストしたことがあるんです。何度もテストしたんですけど、ネックの感触や音の感じはココボロの方が良かったんですよ。ですから今度のギターはすごく楽しみなんです。

ーコリーナ・ボディにこだわる理由は?

HIKETA:マホガニーだとちょっと重くなるし、コリーナの方が軽くてハイからローまでしっかり出るイメージがありますね。今度のギターはコリーナ・バックにチェンバー加工をしてもらったので、さらにバランスが良くなると思います。

ーその他にオーダーした内容は?

HIKETA:ゴトー製の2点支持トレモロを採用するのは、おそらくPRSでは初めてだと思います。あとはストラトのように操作できるようにボリューム・ノブの位置を変更して、トーン・ノブを2つ搭載しました。昨年の楽器フェアの時にポール・マイルズ(プラベートストック責任者)が来日していたので、彼にいろいろ質問もしましたし、今回はかなり細かいところまでこだわりました。

ーこのタイミングでギターをオーダーした理由は?

HIKETA:14歳からギターを弾き始めて今年が30周年なので、その記念に一本作りたいな、と。あとはローズウッド・ネックのギターはとにかく欲しかったので今回オーダーしました。

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Interview by TOSHIHIRO KAKUTA

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