インタビュー

D_Drive インタビュー Part.2

8月12日に渋谷のESPミュージアムで開かれたトーク&ライブの際にD_Driveをキャッチ。インタビューを2回に渡りお送りしよう。その第2回は彼らのモデルの仕様などについてディープに訊いた。

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▲D_Driveが8月12日にESPミュージアムで出演した際の機材。会場の性質から生ドラムとギターアンプを使わず、完全にラインで出力した。小さな音量でプレイするレアなセッティングだが、出音はさすがの出来栄えで、彼らが個人技量だけでなく、アンサンブルで分厚いサウンドを出していることをあらためて確認させられた。


 SeijiさんとYukiさんがESPのギターを使うようになったきっかけについて教えて下さい。

 -Seiji : 2年前の『2016楽器フェア』のことなんですけど、前にサポートしていただいていたギターブランドさんから、僕らを含む契約していたたいていた全てのアーチストとの契約がなくなるという話をフェアの会場内で聞いたんです。当然、僕らもどうしよう・・と思っていた時にESPさんのご担当の方から「ESPのギターを使ってもらえませんか」とお声かけいただいたんですよ。答えはもちろん「ぜひ弾かせて下さい!」でした。

 まさに"渡りに船"だったのですね?

 -Seiji : そうですよ。その後、お店や新座にある工場を見学させていただいた上で、お世話になることを決めました。今では毎月のように渋谷のESPクラフトハウスさんに寄らせていただいて、ギターのことを色々相談しています。それは弦高やネック・グリップのこと、あとは配線関係とか、本当に様々なことをやっていただいて、大変満足しています。

 今お使いのギターは、どのようなリクエストをしましたか?

-Seiji : レギュラーモデルの中からスナッパーを選びました。これまで使ってきたギターでの使いやすい仕様は取り入れてもらいました。それにサスティニアックを搭載しました。SADSのK-A-Zさんとよくライブを回ることがあって、K-A-Zさんがサスティニアックをよく使っていたんですね。それで自分もあれをインストールすれば絶対作曲という部分でイメージがもっと沸いてくるだろうと思ったんですよ。それをESPさんにお願いすると「できるよ」と言ってくださったんです。

 Seijiさんのギターはどれも弦高が低くセッティングされていて驚いたのですが。

-Seiji : 僕の中では、"精度が高いギターは絶対に弦高が下げられる"と思ってるんです。ESPのギターはここまで下がるんだ?!と思いましたね。でも、まだまだ下げられる余地があるんですが、アームを使ったときに余計な干渉が起きてしまうので、あれでも少し上げてもらっている状態ですね。ESPのギターは余計なストレスを感じないので気に入っています。あと、とにかくネックが素晴らしいです。温度や環境の違いでネックは支障が出やすいのですが、これまで支障は一回も起きていないんです。

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▲ESP Snapper Seiji Custom (※形式名だと「Snapper Custom Seiji Custom 24 FR」となる。)

 Yukiさんはホライズンを作るにあたってどういう要望をしましたか?

-Yuki : 以前他社のエンドースのモデルはフルオーダーで、私のロゴを入れてもらっていたんですよ。そのロゴは私のシンボル的な存在ですね。また、自分は白いギターが好きだったんで、色は白というのは最初から決めていたんですよ。そこで、まずホライゾン3を決めてから「ロゴとか入れてもらえるんですか?」と言うと「もちろん大丈夫だよ」と言ってくれたんです。あと、自分の体のサイズや奏法の関係から、トグルスイッチの位置をフロント側に持ってきてもらって・・色やピックアップは元々あるものを使っています。

 ESPの楽器店には『Yukiさんと同じギターもオーダーできます!』っていうPOPが貼ってあるのはご存知ですか?

 -Yuki : そうですか!?ありがたいですね!

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▲ESP Horizon Ⅲ Yuki Custom

  今、お二人はESPブランドのギターは何本お持ちですか?

  -Seiji : ESPではメインのスナッパー。あとは今日ドロップDの曲で使ったVはエドワーズになります。その2本です。それ以外にも割と最近ですが、知り合いからいただいたスナッパーを持っていますね。

  -Yuki : 私はESPのホライゾンⅢが1本とエドワーズのV。あとエドワーズでホライゾン3と全く同じギター、でもロゴとかははいっていないんですけど。そのギターはあるテレビCM撮影で、振袖を着てギターを弾くCMだったんですけど、青いバラの絵柄が入っていると目立ってしまうので、バラがないギターを用意できませんか?と言われたんですよ。それで急いでエドワーズでバラがないのを作ってもらったんですよ。でも、その撮影では使わなかったんですけど(笑)、ライブではドロップDの時などに使わせてもらっていますね。

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▲実は同じEDWARDSのEFV-120 Dをベースモデルとして二人の要望を取り入れてカスタマイズされたギター。特にSeijiはPUをEMGに変更、1Vでトーン無しなど独自の仕様が多分に盛り込まれているようだ。当日は二人ともドロップDでこのギターを使用した。

 今日はYukiさんがVを両脚に挟むようにして弾いてたじゃないですか?あれにはドキッとしました(笑)

  -Yuki : そうですか?(笑)でも、Vシェイプって脚に挟むとすごく弾きやすくなるんですよ。しかも、エドワーズのVは、ギブソンなどに比べると自分より若干左側にいっているんですよ。

 そうなんですか?知りませんでした。

  -Yuki : 感覚的には1フレット分ぐらいですかね?。なので、ちょうど挟まるんですよ。

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 Toshiyukiさんがレイクランドと出会った経緯を教えて下さい。

  -Toshiyuki : 以前からEⅡのPJタイプと5弦の2本を使っていました。ESPの方からレイクランドもあるけど使ってみてと薦められました。その3本を色んなバンドで使い分けていたんですね。D_Driveに入ったことでもう1本レイクランドが加わって、今は4本を使い分けています。

 ブラックとグリーンの2本のレイクランドの使い分けはどうしているんですか?

  -Toshiyuki : 黒はレギュラー・チューニング用、グリーンはドロップD用にという使い分けです。違いとしてはピックアップが異なります。

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▲LAKELAND SL4-94 Classic Toshiyuki Custom

 エフェクターについてお訊きします。今日はローランドのGT-100を使っていましたね。すでに新しいGT-1000が発売されていますが、なぜ今あえてGT-100なのか、などについてお伺いしたいのですが。

  -Seiji : 生の音に近い音を作ってくれるし、耐久性ですね。僕らはツアーしてますから、車で揺られるので、エフェクターとかは壊れやすいんです。でもGT-100は故障などは全然ないので信頼しています。あとはレスポンスの速さです。より新しいGT-1000も使ってみたいのですが、耐久性と愛着があるし、GT-100にはGT-100の良さがありますから。

 アコースティックみたいな音もすごく良いですよね?アコースティック・シミュレートではなくSeijiさんが曲のために作りこんだサウンドで。

  -Seiji : あれは秀逸です!とても気持ちが良い音です。「グラテーション」とかの曲にぴったりはまってますよね。GT-100は本当によく出来てると思います。

  -Yuki : 私は家で毎日使っているんですよ。というのも、GT-100で音を作って、作曲のデモ音源も作ったり、ずいぶん重宝しています。今日のように大音量を出せない会場でも、いろいろな音が出せます。

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▲BOSS GT-100 左がSeiji、右がYuki。外見は同じだが、パッチはそれぞれカスタマイズ。このイベント当日にGT-100を購入すると彼らのパッチを移植してくれる特別サービス(!!)も行われた。

  Chiiko さんも今日はVドラムでしたよね。生のドラムとの違いなどについてうかがえますか?

 -Chiiko : 生ドラムに比べると、よりダイナミックに鳴ってくれるので、わざと極端にダイナミクスをつけて叩くようにはしますね。あとは生のドラムではできないセッティングにしたり。例えばシンバルを24インチとかに設定したり、バスドラもめちゃくちゃ深いバスドラにしたり・・見た目はわかんないんですけど(笑)。バンドで音を出したときに音になるように調整はしますけど。

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 3人のシグネチャー・ピックがESPから発売になりましたね。

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▲PA-DDS12

-Seiji :

元々はジムダンロップのジャズⅢが僕の好きなピックでした。 今回は大きさなどでジャズⅢを参考にしつつ、ピックのメーカー名の刻印が滑り止めの役割になっていた部分もあって、その効果を両面につけて欲しいとお願いしました。ただ、めちゃくちゃ滑り止めの効果が強いものだと指を壊すんですよ。

 え?指を壊す?どういうことですか?

-Seiji : 指がピックを挟む時に遊びになる部分がないと、いずれ指が痛くなって、弾けなくなっちゃうんですよ。だから、がっちりと滑り止めをするのではなく、ほどほどの滑り止めにしました。あと、ピックの交換時期も普通は削れたら交換するじゃないですか?自分のは1.2mm(厚)なのでほぼ削れないんですよ。でも、僕の場合、滑り止めの効果が薄れたときが交換時期なんですよ。僕のこだわりがたくさん詰まったピックになっていますね。

 Yukiさんのピックはどうですか?

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▲PA-DDY10

-Yuki : まずESPさんにサンプルをいっぱい用意していただきました。前は今のより大きなものを使っていたんですけど、久しぶりに、昔使っていたジャズⅢのように小さいのを使ってみたら、「お?なんかいいぞ」と思ったので小さいピックにしました。素材は以前は削れにくくて、ハイも出やすいポリアセタールが好きだったんですけど、わたしは音的にはセルロイド系の方が好きなんです。でもセルロイドは削れやすくて1時間弾いたら削れちゃうんですね。今回、素材はナイロンビニールにして、音はセルロイドに近くて、4時間ぐらいは削れないかな?(笑)みたいな感じです。

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 Toshiyukiさんは?

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▲PA-DDT08

-Toshiyuki : 元々、ピック弾きも多いので、ピックにはこだわりがありますよ!。"ピックは指弾きでは再現できない音を"をテーマに据えています。指弾きだとたくさんの音を出せるじゃないですか?でも、ピックでなければ出せない、しかも、この大きさ、厚さでなければ出せない、っていう音を求めていたんですね。一般的に指弾きはマイルド、ピック弾きはアタックがあるんですが、指弾きでもアタック感は出せると思うんですよ。でも、ピックで弾いたときの"しなり感"というのは指では出せないんですよ。

 しなり感ですか?

-Toshiyuki : しなり感があると音が粘るのですが、厚すぎるピックはしならないので、音が粘らないんですよ。かといって、薄いピックはしなり過ぎてしまう。そうするとレスポンスが遅いし、そういう音は指弾きでも出せるんですよ。それでちょうど良いポイントを探したら0.8mmだなあって思っていた。 そうすると形はトライアングル、素材はポリアセタールでトライアングルの0.8mmでお願いしますってことになりました。

 ベーシストが使えるように考えられたピックって、店頭でもあまりみかけませんからね。

-Toshiyuki : 少ないですね。それに今回の僕のピックはベースでのピック弾きの初心者、入門者にもとても弾きやすい仕様になっていると思うのでぜひ!使ってもらいたいです。

【D_Drive 公式ホームページ】

http://www.ddrive-official.com/

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Player

2018年12月号

定価890円(本体824円)A4判

2018年11月2日(金)発売

お求めは全国の楽器店、書店、またはWebで!

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