インタビュー

知られざる電源ケーブルの世界 / SUNSHINE SAC REFERENCE1.8 試奏レポート対談

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村田善行(フーチーズ渋谷店 店長)× 大塚康一(音楽オーディオ/評論家)

電源ケーブルでアンプのサウンドは本当に変わるのか?

「SUNSHINE SAC REFERENCE1.8」を手に、フーチーズ渋谷店の協力を頂き、試奏を行った。アマチュアも愛用するアンプの代表としてブラックスター・スタジオ10 EL34を使用し、アンプに付属するオリジナルのケーブルとサンシャインのケーブルとを何度も交換しながらレスポール・スタンダードで試奏。また、ブティックアンプの代表として、カーのアンプやギターをクルーズ ST-60に持ち替えるなどして40分程試奏した。

その後に試奏した村田氏と大塚氏にその感想を語ってもらった。

C_IMG9223.jpg左から大塚康一氏(音楽オーディオ/評論家)、村田善行氏(フーチーズ渋谷店 店長)

MG_3531.jpgーお二人に電源ケーブルを試奏していただきましたが、まずその印象から訊かせて下さい。

●村田:アンプに付属している電源ケーブルより、サンシャインのケーブルの方が「アンプとして正しく機能している」という印象でしたね。高音域も変わりましたが、特に低音域の情報量が増えた印象がありました。人間で言えば血行が良くなったような状態ですかね、電気の流れがスムーズな感じ。特にリバーブを深く掛けた時はそう思いました。それから、弦に指が触れたくらいの軽いタッチでもちゃんと音として出てくるのは凄いですね。しかも全体的に耳にいたくない、優しい音になる印象がある。これまでにも高価な電源ケーブルを何度か試しましたが、どれも基本的には軽いタッチでも音になったり全体的にハイファイな音になるんですが、あまりギターアンプとして必要の無いレンジまで強調されることがあるんです。サンシャインはそれがあまり感じられないですね。これならヴィンテージのマーシャルにも使えそうな気がします。100Vで鳴らしているのに、アメリカ(120V/60Hzの環境)でフェンダー・アンプを鳴らした時の印象に似ています。

○大塚:私も村田さんと同じような印象ですね。サンシャインの時は、自転車で言えば常にパワーアシストで走っているような感じがしました。リバーブを深く掛けた時にも綺麗に聞こえると言うのは、電気が十分アンプに足りているということだから。それに最初の原音が濁ってないので、その残響音も綺麗なんですね。

ー大塚さんは、これまでに高価な電源ケーブルでギターアンプを鳴らしたことは?

○大塚:高価なタップやシールドはずいぶん試したけど、電源ケーブルは初めてです。でもオーディオの世界では電源ケーブルに拘るのは一般的なことですからね。サンシャインのケーブルも本来はオーディオ用として開発された製品ですが、楽器に使ってもかなり効果的でしたね。一番元となる電源供給に関するクオリティが上がるので、スピーカーケーブルやシールドのように、変なハイファイ感が加味される印象がないです。話は違いますけど、良い電源ケーブルやタップを使うと、テレビも色がきれいに見えるし輪郭がハッキリしますよ(笑)。

●村田:アンプに付属しているオリジナルのケーブルよりサンシャインの方が反応が良いので、ギターを力まなくて弾けますね。ダイナミックスがつけやすく、リバーブも凄く良い。だからフェンダー系のアンプには特に向いているような気がします。リバーブの余韻が綺麗なので、深く掛けてもいやらしく聞こえない。余計なハイが出過ぎたり、ローが出過ぎて使いにくい印象が無いですよ。レスポール系よりもストラト系の方がより違いが分かりやすいかもしれないですね。

ー音楽のジャンルなどとの相性は?

●村田:演奏スタイルとは相性があると思います。ヴィンテージ・マーシャルのスピーカーケーブルが切れたら、やはりベルデンのケーブルを使う人が多いですが、それをハイスペックのケーブルに換えると、引っ掛かる部分が弱くなってしまうことがよくあるんです。そういう意味では、メタル系よりも、ジャズ、フュージョン系のギタリストに好まれるかもしれませんね。デリケートなタッチがそのまま音として表現できるから、かなり弾きやすいと思います。ロベン・フォードあたりが使ったらメッチャ良いかもしれない(笑)。音にはそれぞれ好みがあるので、ハイエンドな音が苦手な人もいるけど、でもこのケーブルならかなりいけそうな気がしますね。これ、キーボードとかデジタル系の楽器にも良いかもしれない。

D_IMG9195.jpg

<使用機材>
・SUNSHINE SAC REFERENCE1.8
・BLACKSTAR Studio 10 EL34
・CARR AMPLIFIER Lincoln
・GIBSON CUSTOM SHOP Collector's Choice #16 Ed King 1959 Les Paul w/K&T F.O.J Pick Up
・CREWS MANIAC SOUND Vintage Line ST-60 Slab w/K&T Lod 63

ーこのブラックスターは10万円を切る価格帯ですが、この製品でも違いがはっきりと出ましたね。

○大塚:むしろ庶民的なアンプの方が分かりやすいかもしれないですね。付属のケーブルにあまり原価を掛けられないから。

●村田:カーのアンプは、ブラックスターの数倍の価格ということもありかなり質の高いケーブルが付属していますが、それでも音が変わりましたね。サンシャインの方が優しい音になった。綺麗にまとまって訊きやすいと言うか...。

○大塚:万人のギタリストに向いているかどうかは分からないけど、この音を好む人は多いと思いますね。ギターのシールドを交換するよりも、もしかしたら電源の方が良いかもね。

●村田:今ちょっと凝ったエフェクターを買うとすれば、2~3万円は必要だと思います。そういったハイエンド・エフェクターよりは安価で、しかもエフェクターでは決して得られない音の変化が楽しめる面白いケーブルだと思います。

○大塚:低価格帯のアンプの場合は質が向上するし、高価なアンプの場合は音色が艶っぽく変化する。効果の違いが楽しめるケーブルという意味でも面白いですね。

SUNSHINE SAC REFERENCE1.8の解説記事はこちら→『知られざる電源ケーブルの世界 / SUNSHINE SAC REFERENCE1.8』

Interview by MINORU TANAKA
Special Thanks : HOOCHIE’S SHIBUYA

※本記事は月刊Player 2020年10月号からの転載です。

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