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下北沢PRSショールームROOST "プレオープン"レポート

米PRS社が今年3月、下北沢にショールームを“オープン”する。施設は完成しているが、新型コロナウイルスの影響などで本格オープンが遅れており、取材(3月9日)時点では“プレ・オープン”状態だった。しかし、ショールームの様子を取材できたのでお届けしよう。

【下北沢から徒歩3分のロケーション】

 PRSショールームROOSTは小田急線/京王井の頭線の下北沢駅から徒歩で3分ほどの場所にある。路面に不動産店の看板などが出ているビルの階段を上るとエントランスがある。場所柄、フロアは大きくないが、まるでカフェやヘアサロンのような明るい雰囲気だ。

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【最新モデル/コア・モデルを楽しめる】

 ショールームは奥行が10メートルほどのスペース。黒のシックな壁面をバックにカラフルなPRSたちが飾られている。この壁面のボードは、マット・ブラックの下地にグロス・ブラックでバード・インレイが貼られたデザイン。これはアメリカのPRS本社施設や楽器店でのPRSのディスプレイをモチーフとし、それを東京・下北沢で再現したものだ。

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 この壁面には、PRSの主要モデルを常時取り揃えて展示する予定だ。取材した時点で最もホットなPRSは2020年モデルを中心としたSEシリーズだ。そのため、入口手前から「SEシリーズ」、続いて「S2」、一番奥が高額品を含む「コア・モデル」というディスプレイがされていた。このギターたちは来場者がリクエストすれば試奏できる。

【レアなモデルや日本未発売品の情報もゲットできる】

 ショールームには2つの展示台を配置し、この日は日本では見慣れないギター/ベースがディスプレイされていた。

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 ギターはSEの「カスタム24のヨーロッパ仕様モデル」。黒のマット仕上げで、ボディトップの木目部分には白の染料でアクセントが入った個性派モデル。そして、日本ではほとんど入荷していない「SE Kestrel」(写真右)と「SE Kingfisher」(写真左)という2本のベースだ。PRSには日本では珍しいモデルもある。

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 今後、楽器本体だけでなく、アクセサリー類にも力を入れていくとアメリカPRS社はアナウンスしており、日本にはまだ入荷していないSignature Guitar Stringsの実物も見ることができた。この弦は特許合金でできており、より明るい音色を提供するだけではなく、両端の特殊加工により劣化を防ぎ、チューニングも狂いにくい効果がある弦だという。このショールームはマーケティング拠点なので、新製品や珍しいモデルを展示して、市場をリサーチする機能もある。

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【防音室で大音量でPRSを試せる】

 ショールーム奥には防音室が用意されている。ここでショールームのギターを大きな音でも試奏できる。下北沢にはライブハウスなども多いので、その出演者ならリハと本番の合間に自身のエフェクターボードやアンプを持ち込んで試す、といった利用方法も考えられる。アーチスト・リレーションとしての拠点機能もこの施設の重要な役割だ。

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今回は本来の姿ではない状態での取材となったのは残念だ。しかし、ショールームの目的や施設などは取材できた。あらためて正式なオープンを待ちたい。

 PRSショールーム ROOST

 東京都世田谷区北沢2-26-23 EL NIU 2階

なお、このショールームは場を提供するだけでなく、PRSの情報拠点でもある。すでにYouTube日本語チャンネル、Facebookなどのアカウントは整備され、情報発信も開始されている。 それらは下記の通りだ。

・YouTubeアカウント

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・FACEBOOKアカウント

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https://www.facebook.com/PRSGuitarsJP/


 米PRS社日本/韓国マーケットマネージャー KENT SUZUKIインタビュー 月刊『Player』2020年4月号では米PRS社日本/韓国マーケットマネージャーのKENT SUZUKI(鈴木賢人)氏に、1月のNAMMショーとPRSショールームについてインタビューしている。その中からPRSショールームのコンセプトなどについて訊いた部分を転載しよう。

2019年夏、KENT SUZUKI氏がアメリカPRS社に入社した。彼はアメリカ生まれの日本人で、社長職を含む幅広い立場から日本における海外ブランドのブランド構築を手がけてきた。入社から日は浅いものの、生来の楽器好き、きさくな人柄に加え、長年培ったビジネス手腕で、アメリカPRS社のスタッフや日本の代理店のKID(コルグ)の間で早くも信望を集めている。

-東京・下北沢にPRSのショールームができるその経緯から教えてください。

 (以下、KENT SUZUKI氏)まずPRSは日本で法人を作っていません。日本でのPRSの販売や営業をするのはKID(コルグ)社です。ですので、私の役目はブランドとしてPRSがKIDをサポートすることです。だから、KIDと私で相談しながらブランディングやマーケティングをします。

-ショールームで最初に着手したいことはどのようなことでしょうか?

 PRSの"ストーリー"をもっと大勢の方に知っていただきたいです。

-ストーリーとはどのようなものですか?

 ストーリーはたくさんあります。35年の歴史や開発しているポールの他にも長年勤務して皆勤賞をもらうようなスタッフたち、そして、それぞれの製品が持っているコンセプトなど、それら全部がストーリーです。それら数あるストーリーをKIDや楽器店のスタッフと協力して伝えていきたいです。

-なぜ下北沢に作ろうと思ったのですか?

 ご存知のように下北沢にはたくさんのライブハウスやスタジオがある"カルチャーの街"だからです。下北沢なら出演者や観客として、多くのミュージシャンが訪れやすい場所だからです。

-どのような設備になっていますか?

 場所柄、広さはほどほどですが、壁一面にPRSをフル・ラインナップで並べます。私は-他業界で学んだ魅力的な展示方法を演出したいと思います。それに小さいながらも防音室・スタジオを用意しますので、大きな音でギターを試せます。PRSはアメリカでは動画に力を入れていますから、その動画に日本語字幕を入れて投稿するつもりです。また、楽器店スタッフ対象のセミナーなども開催したいです。このようにすればPRSのストーリーを日本でも知ってもらえると思います。

-ショールームではPRSのギターを買えるのでしょうか?

 いえ、営業や販売の目的は全くありません。ショールームはマーケティングと販促が目的です。

-入場は自由ですか?

 一般のお客様は15時以降にお入りいただけるようにしますので、ぜひご来場いただきたいです。また、プロのミュージシャンはネットでご予約いただくことで、15時より前の時間に貸し切りのようにでショールームをお楽しみいただけるようになります。

-イベントなどは開催されますか?

 一度来場いただいた方にもリピートしていただきたいと思っています。私の願望に過ぎませんが、PRSの珍しいギターなどをアメリカから定期的に取り寄せてご覧いただく企画展のようなものを考えています。

以上、インタビュー部分は月刊『Player』2020年4月号から転載しました。

Player

2020年7月号

定価1,620円(本体1,500円)A4判

2020年6月2日(火)発売

お求めは全国の楽器店、書店、またはWebで!

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