製品レビュー

フェンダーからロードウォーン仕様のINORAN ジャズマスターがリリースされる

FENDER INORAN ROAD WORN JAZZMASTER

価格 198,000円 (税抜)

 月27日/28日に幕張メッセで開催されたLUNA SEA主催によるロックFES「LUNATIC FEST.」にフェンダーミュージック(株)がブースを出展。その際、ブースには白いINORAN ロードウォーン・ジャズマスターが展示された。また、INORAN本人も同日のステージでそのニューギターを使用していた。
 このギターはメキシコにあるフェンダー社のエンセナダ工場で生産される比較的購入しやすい価格帯のモデルで、13年に発売されたオリンピック・ホワイトのボディのカスタムショップ製のシグネチャーモデルINORAN ジャズマスター #2LTD,マスタービルト・バイ・デニス・ガルスカを基にアレンジされている。発売は年内の予定ながら、試奏する機会を得たので、早速レポートしよう。

 INORANは09年に59年製のヴィンテージのジャズマスターを入手し、そのサウンドを大変気に入ったそうだ。10年暮れにフェンダーの契約アーチストとなり、翌年、最初のシグネチャーモデルである黒いジャズマスターINORAN ジャズマスター #1 LTDが登場する。そして、13年には白いジャズマスターであるINORAN ジャズマスター #2LTD, マスタービルト・バイ・デニス・ガルスカが発売されている。今や日本を代表する"ジャズマスター使い"といって良いほどの惚れ込みようだ。しかし、彼のいずれのシグネチャーモデルはギターも限定生産品、かつ、フェンダーの最高級品を生産するカスタムショップの製品ということで、一般のファンやギタリストには入手しづらいアイテムであった。

 今回発表されたINORAN ロードウォーン・ジャズマスターは13年発売のフェンダー・カスタムショップ INORANジャズマスター #2LTD, マスタービルト・バイ・デニス・ガルスカのエッセンスを198,000円(税抜)で実現した一本。特にチューニングの安定性、サウンド、グリップなどはトップ・ギタリストが求める仕様となっている点、そして、リアルなヴィンテージを彷彿させるロードウォーン仕様は注目される。

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▲FENDER INORAN ROAD WORN JAZZMASTER 価格=198,000円(税抜)

■オリンピック・ホワイトを基調としたロードウォーン仕様のコーディネート

 ボディ材はアルダー。オリンピック・ホワイトのボディ・カラーにホワイトのパーロイドのピックガード。ボディと同色のホワイトのボリューム&トーン・ノブなど、パーツのチョイスはINORAN ジャズマスター #2LTDを踏襲している。
 ピックアップにはアメリカン・ヴィンテージ '65 ジャズマスター・ピックアップを搭載。ピックアップ・カバー、トグル・スイッチ、ドットのポジション・マークなどのパーツも風格を感じさせるクリーム系のタイプがチョイスされている。単にボディに弾きキズを再現しただけではなく、パーツ類のカラーのチョイスもすでに経年変化したようなタイプのものが採用されている。

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▲オリンピック・ホワイトのボディカラーとパーロイドのピックガード。プラスティック・パーツ類もクリーム系のパーツがチョイスされている。

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▲ボディ裏のコンター部分にはバックルによって入りがちなキズをリアルに再現している。

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▲American Vintage '65 Jazzmaster Pickupsは、現在フェンダーの一般的なジャズマスターに広く搭載されているジャズマスター専用のピックアップだ。

■プリセット用のスライド・スイッチが弦に平行に配置された特別仕様

 ジャズマスターはプリセットのトーンを装備しており、瞬時にトーンを切替えることができることが特徴だ。このプリセットのトーンとはピックアップ付近のホイールとスライドSWで構成されており、ホイールは、それぞれプリセット・ボリュームとプリセット・トーンである。スライド・スイッチをオン/オフすることで、通常のボリューム/トーン/PUセレクターはキャンセルされる。その場合、フロントPUが選択され、このプリセット・ボリュームとトーンでコントロールすることができる。
 INORAN ロードウォーン・ジャズマスターの場合、スライド・スイッチが取付けられている方向が一般のジャズマスターとは異なる。というのも、一般のジャズマスターが弦に対して直角方向にスライドさせてオン/オフするのに対して、INORANのジャズマスターのシリーズでは弦に対して平行にスライドするように仕様に変更されている。ステージでハードな演奏をしても誤動作でスイッチに触れてしまう可能性を大幅に軽減できる。この部分はINORANのこだわりともいえるだろう。

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▲プリセットのスライドスイッチは弦に対して平行にスライドしてオン/オフするように取り付けられている。ふたつのホイール・ノブはネック寄りがプリセット・ボリューム、ブリッジ寄りがプリセット・トーンだ。

■INORANが惚れ込んだジャズマスターのCシェイプのグリップ

 ネック材はメイプルだ。グリップはジャズマスターならではのCシェイプ。INORAN自身は59年のジャズマスターを入手して以来、サウンドだけでなく、そのグリップのフィーリングを気に入っているようだ。ロードウォーン仕上げでトップコートが剥げて木部が露出している5フレットから12フレット付近はグリップの滑らかさだけでなく、生の木材の暖かみを感じることができ、感触もよい。
 指板材はローズウッド。ジャズマスターは60年代にはマッチングヘッドも登場するが、INORAN ロードウォーン・ジャズマスターのヘッドは59年当時のモデルと同じナチュラル塗装のヘッドだ。

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▲ネックのグリップはCシェイプ。塗装のトップコートの有無がお分かりいただけるだろう。

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▲指板やナット、ヘッド形状は一般のロードウォーンのジャズマスターと同様。

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▲ネック・プレートにはINORANのサインが刻印されている。

■様々な効果を得られるバズ・ストップを搭載

 アーム付近に取り付けられているのが、トレモロ・ロック・ボタン / バズ・ストップ。一般にはバズ・ストップと呼ばれているパーツだ。これはブリッジとテイルピース部分をギター側に押し付けることで、弦のテンションが増え、弦の振動をボディにより伝えることができるというパーツ。また、ブリッジ部分の駒部分から弦が落ちてしまうことも防止する効果もある。INORANが使用しはじめたことで、今やジャズマスター愛用者が注目するパーツとなっている。

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▲ブリッジとテイルピースの間にはバズストップが取り付けられている。

 INORANファンはもとより、ヴィンテージのジャズマスターのファンまで魅了しそうな仕様をもったロードウォーン・ジャズマスターだ。年内の発売予定だが、発売が待ち遠しい一本である。

※本記事は2015年6月時点の情報です。

製品情報

FENDER INORAN ROAD WORN JAZZMASTER

価格 198,000 円(税抜)

問い合わせ : フェンダーミュージック(株)
http://www.fender.co.jp/

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