製品レビュー

分解してコンパクトになる!それでいて音もいい!画期的なギター

SGT-3DPEG(24インチ)
SGT-3DPEGL(25.5インチ)

価格 100,440円 (税抜)

 “手軽にギターを運びたい”というギタリストの要望に、これまで様々なメーカーがギターのポータブル化にトライしてきた。そのようにして誕生したコンパクトなギターは、一般的にトラベル・ギターと呼ばれ、わがままなギタリスト達のお供として重宝がられている。しかし、運びやすさを最優先した設計であるがゆえに、楽器としての完成度に満足できない例も少なくない。
 SGテクノロジーズは、“ボディ”“ネック”“弦”の3つのパーツに分割して、アタッシュケース・サイズの専用ケースに収納できるというユニークなトラベル・ギターである。
 今回は24インチ・スケールのモデルSGT-3DPEGとストラトキャスターと同じ25.5インチのロング・スケールを採用したモデル、SGT-3DPEGLにスポットを当ててみよう

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▲手前がSGT-3DPEG(24インチ)、奥がSGT-3DPEGL(25.5インチ)。

■オリジナル・デタッチャブル・ブリッジ

 SGテクノロジーズでは"デタッチャブル・ブリッジ"を開発。ギターを短時間で"ボディ""ネック""弦"の3つのパートに分割し、コンパクトに収納できる

 このブリッジは、最初に弦の両端に専用のユニットとテイルピース部を取り付ておくことで、特別な道具を必要とせず短時間で弦の脱着とギターの組み立てを可能とした(最初に専用ユニットを弦に取り付ける際には工具が必要)。
 ノブを手で回すという手軽な方法とシンプルな手順だけで本体を組み立て/分解ができ、場所を選ぶことなく、また特別なスキルも必要としない。また左右50センチほどの専用ケースに収納できる。ケースは飛行機などの機内の頭上トランクに充分に収納でき、また専用ケースはアルミ補強されており、ツアーケース並の強度があるため、そのまま宅配便等で送る場合にも最適と言える。

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▲3つのパートに分割された状態。ボディを囲んでいるのが弦のユニット。

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▲幅約50センチの専用ケースに収納された状態。

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▲デタッチャブル・チューナー。両端の大きなノブを手で回すだけで、ブリッジを簡単に取り外せる。良質な金属と非常に高い精度で作られたパーツだ。

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▲ネック先端部。先端のノブを手で回し、ユニットごと弦を取り外す。

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▲ボディとネックのジョイント。2つのノブを手で回す事で脱着できる。ジョイントの内部に金属製のネック・プレートをインサートしており、サステインの確保などにも注意が払われている。

■コンパクトさの追求だけでなく、サウンドへの様々な配慮

 手軽に分解、組立ができる特殊なギターでありながら"楽器として完成されたサウンド"と言われると、イメージしにくい人もいるだろう。SGテクノロジーズの製品は、一般的なトーンウッドとして知られるアッシュ製ボディとメイプル製ネックを採用し、金属パーツ類には良質素材を使用。さらに全てのパーツは極めて高い精度で加工され、またネックの接合部に金属製ネック・プレートを挟み込むなどの独自の設計を採用している。ギター本体の製作は、オーダーメイド・ギターでも知られる長野県松本市にあるカスタム・ギター工房、ヤマ楽器で行っており、その加工精度は高い。

■超コンパクトな24インチ・スケールのSGT-3DPEG

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▲SGT-3DPEG31NH(べっ甲) 価格=100,440円

 SGT-3DPEGは2013年に発売されたモデル。デタッチャブル・ブリッジが搭載され話題を呼んだ。特にコンパクトさを追求し、ムスタングなどに採用されている24インチ・スケールを採用している。

 ギターの全長は突起部を含んでも755mm、重さは約2.3kg、一般のギターに比べると2/3程度と言える。ギターの全長は、ヘッドレス構造に加え、ボディの先端にブリッジがあるため、弦長との差が少ない。非常にコンパクトで軽量だ。

 塗装はブラックのサテン仕上げのため、高級感がある。フレットは22フレット仕様(0フレット仕様のためカタログスペックは23フレットと表記)。ピックアップは試奏したハムバッキング・ピックアップ×2のモデルの他にシングルコイル・ピックアップ×2のモデルもラインナップされている。

 ピックガードは試奏したべっ甲の他、赤べっ甲、シンプルなつや消しブラック、ブラックパール1、ブラックパール2の5種がある。

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▲ハムバッキング・ピックアップ×2。中央のエンブレムはアバロン貝を使用し、オプションで任意の別の文字を入れることもできる。

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▲コントロールは1ボリューム / 1トーン、3ウエイSW。

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▲ケースは、SGT-3DPEG/SGT-3DPEGLともに外形寸法は同サイズ。アタッシュケース型のハードケースは、分解した状態で収納する専用デザイン。コンパクトながらツアーケース並の強度を誇る。価格=35,640円(税込)

 《ラインナップ》
型番
ピックガード色
価格(税込)
SGT-3DPEG01NH
(ブラックつや消し)
95,040円
SGT-3DPEG11NH
(ブラックパールⅠ)
100,440円
SGT-3DPEG21NH
(赤べっ甲)
100,440円
SGT-3DPEG31NH
(べっ甲)
100,440円
SGT-3DPEG41NH
(ブラックパールⅡ)
100,440円

■サウンドをより重視した25.5インチ・スケールのSGT-3DPEGL

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▲SGT-3DPEGL11CS 価格=195,480円(税込)
※ピックガードはブラックパールⅠのみ
(専用ハードケース、専用ストラップ付)

 2014年に登場したのがSGT-3DPEGLだ。使われているボディ材/ネック材などはSGT-3DPEGと同じ。しかし、25.5インチ化に伴いボディサイズやアウトライン、デタッチャブル・チューナーなども新設計されている。

 25.5インチ・スケールはストラトキャスターと同じスケール。よりテンション感のあるサウンドとサステインがあり、低音域から高音域までより力強いサウンドを生み出す。
 3シングルコイル・P.U.と5ウェイのP.U.セレクターにより、フェンダー・ギターを愛用しているギタリストにも違和感は少ない。

 また、SGT-3DPEGLではロングスケール化に伴い、ブリッジとデタッチャブル・チューナーの間隔が広くなった。その部分にオプションのテンション・バー(SGT-3DPEGLTB01 価格=8,100円(税込))を取り付けるパーツが増設された。テンション・バーは、より適切な弦のテンションを得る他、バーとその重さが弦の振動をブリッジに誘導し、高音域がややブライトになる効果がある。コンパクトさだけでなく、サウンドの向上も狙ったモデルだ。

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▲シングルコイル・ピックアップ×3。SGT-3DPEGとはわずかだがアウトラインも異なる。

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▲1ボリューム / 1トーン、5ウエイP.U,セレクター。ブリッジ部にはテンション・バー取り付け用のパーツを装備。 
《組立/分解のプロセス》
 今回は上に掲載した動画の後半で『GAKKI ソムリエ』担当者が分解された状態のSGT-3DPEGを組み立てている。手順は4つのプロセスに過ぎない。ケースから取り出してチューニングをするまでに必要な時間はわずか2分半程度。ギターを分解する場合は、組み立てた手順の全く逆の順番となる。

1:ネックとボディの接合
ボディとネックは、素手で回せる大きなノブが付いた2本のボルトで接合する。工具が不要なため、どこでも組み立てが可能。
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2:テイルピースの取り付け
ボディ側の弦ユニットのテイルピース部分を取り付けてマスターノブを回して固定する。ブリッジ台座の上面には4本のパラレルラインが刻まれており、ピックアップに最も近いラインの位置でテイルピースを取り付け、最も遠いラインの位置までノブで移動させればラフなチューニングが完了。
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3:ナット部分の取り付け
弦ユニットをネックの先端に取り付ける。シンプルな構造ながらしっかり固定。こちらもノブを手で回すだけで装着。
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4:ファイン・チューニング
その後、各弦のファイン・チューナーで正確にチューニングを行う。分解する前のチューニングが正確であればあまり時間は掛からない。
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※本記事は2016年1月時点の情報です。

今回、平野真吾氏に下記の2本のデモンストレーションを依頼した。それぞれのギターをフェンダーのホッドロッド・デラックス・アンプにプラグインした。これまで『GAKKI ソムリエ』でレビューしたテイクと聴き比べても、遜色ないサウンドであることがお分かりいただけるはずだ。

製品情報

SGT-3DPEGL(25.5インチ)

価格 100,440 円(税抜)

SGT-3DPEG31NH(べっ甲)

問い合わせ : SGテクノロジーズ
http://sgtech.jp/

製品情報

価格 195,480 円(税抜)

SGT-3DPEGL11CS

問い合わせ : SGテクノロジーズ
http://sgtech.jp/

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