製品レビュー

ボス、話題のBOSS SY-300ギター・シンセサイザーをベースで使う

BOSS SY-300

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 ローランドではなくボス・ブランドからセンセーショナルなデビューを果たしたSY-300ギター・シンセサイザー。これまで不可避とされてきた専用デバイデッド・ピックアップのGKシリーズを使わずに、ギターのアウトプットをつなぐだけという、お手軽ながら本格的なシンセサイザー・サウンドが楽しめることで話題沸騰中だ。ベースでも使えるとのことなのだが、果たしてその実態は? ここではSY-300のベースでの使用に絞って検証してみた。

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■ベース・モードを装備

 本機ではエレクトリック・ベースで使用するための"ベース・モード"が用意されているのだが、試したことのあるベーシストはいるだろうか?まずは、SY-300をベース・モードへ切り替える方法をざっと紹介しておこう。

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▲まず電源をオンにしたらディスプレイの右横上にある"MENU"ボタンを押し、画面に現れた"SYSTEM"を選択する。選択するには"SELECT"ツマミを回し、このツマミを押して"ENTER"すれば良い。

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▲次に画面上の6コのアイコンの左上、"INPUT SENS"を同様にセレクトする。

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▲さらに"SELECT"ツマミか"PAGE"ボタンで3ページ目を選択。ディスプレイ下の4コのパラメーター・ツマミの右端を回して、"BASS"を"ON"にする。

 これだけの操作で、本機はベース専用モードで機能する。

 実はこの方法は製品に同梱されている"取扱説明書"ではなく、"パラメーター・ガイド/サウンド・リスト"の方に載っているため、見つけるのが少々難しい。楽器店の店頭などで試奏する際には是非これを憶えておくか、スマートフォンなどで本ページにアクセスすると良いだろう。

■エフェクター感覚で使える手軽さ

 本機が発表以来、最も大きく脚光を浴びた特長は、これまでギター・シンセサイザーには不可避とされてきた専用ピックアップ/ユニットを必要としないことだ。1977年にローランドのGR-500やARP Avatarなどのギター・シンセサイザーが登場してから40年近く経っているが、専用のデバイデッド・ピックアップを使わなければならないという、基本的な部分は変わっていない。

 ギターの音、つまり弦の振動を電気信号に変換するためには、各弦を独立して拾う必要がある。ローランドのGK-3などが代表的だが、実は6個の小さなピックアップが一体化されたもので、専用の13芯のケーブルを使って6本の弦を個別の信号として送り出している。

 この専用のピックアップを楽器にマウントする必要が無いという点が非常に革新的で、ギター・シンセサイザーを一気に身近なものにしたのだ。一般的なエフェクターと同様に、ギター/ベースのアウトプットをシールド・ケーブル1本で接続するだけで使える実に画期的なギター・シンセサイザーなのだ。

■ベースでもストレス・フリー!

 これまでのギター・シンセサイザーでは、このGKピックアップをギター/ベースに搭載し、ここから独立して拾われた6本の弦の振動から周波数を検知してピッチ情報に変えている。ところが本機ではこのGKピックアップを搭載していなくても、弦を弾いた瞬間に音が鳴る。ベースでも同様で、オート・ワウやディストーションなどのエフェクターと同じ感覚で演奏することが可能だ。完全に"ストレス・フリー"と言えるプレイアビリティを備えた、革新的なギター・シンセサイザーである。

■ベースで使用する際のポイント

 本機ではピッチ変換というプロセスが存在しないため、PCM/サンプリング音源を採用した一般的なキーボード・シンセサイザーではなく、アナログ・モデリングのようなオシレーターをベースにしたものだ。"リアルな楽器音"と言うよりも、本来のシンセサイザーらしい"合成音"と考えれば良いだろう。

 バリエーション豊かなファクトリー・プリセットが搭載されているが、主にギターでの使用を前提としたパッチだ。しかしそのままでも充分ベースに使用可能なものも多い。"飛び道具"的なトリッキーなものから、即実践で使えるサウンドまで様々だ。

 深いディレイなどのエフェクトがかかっているものも多いが、それをオフするのも簡単だ。ファクトリー・プリセットをベースで使う際に以下の手順を憶えておくと良いだろう。

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▲ディスプレイ左上の"SYNTH/FX"ボタンを押すと、画面内に信号の流れが表示される。"SELECT"ツマミを回してディレイであれば"DLY"と書かれたところを選択し、ディスプレイ下の4コのパラメーター・ツマミの左から2番目を回して"OFF"にすれば良い。

 ファクトリー・プリセットをエディットしたり、自分だけのサウンドを作ることも簡単だ。本体上の操作も判り易く、容易に音作りが可能だが、ボスのウェブサイトから専用のエディター・ソフト"BOSS TONE STUDIO for SY-300"とドライバーをダウンロードして、PCでエディットすればさらに快適だ。USBケーブル1本をつなぐだけで、大きな画面を見ながら視覚的に音作りを進めることができる。

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▲"BOSS TONE STUDIO for SY-300"の画面。PC上で細かいサウンド設定が快適に行える。

 さらにBOSS製品のためのライブラリー・サービスである"BOSS TONE CENTRAL"にアクセスすれば、最新のパッチが追加できる。

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▲BOSS TONE CENTRALhttp://bosstonecentral.com/jp/からはSY-300のベース用パッチ・コレクションもダウンロード可能。

※本記事は2016年2月時点の情報です。

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動画ではベース・モードの設定方法をわかりやすく解説。

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問い合わせ:ローランド株式会社お客様相談センター


Tel.050-3101-2555


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