■小型真空管6205を使用したプリアンプ・セクション
筐体左側のシルバー部分がプリアンプ・セクション。真空管は小型真空管の6205使用している。6205はマイクなどに内蔵されることもある音楽用の信号に適した真空管。本機で使用されているのはミリタリースペックで耐久性が高いタイプ。
プリアンプ・セクションのコントロールはペダル・エフェクターながら多彩で、マスター、トレブル、ベース、トーン、ゲインの5コントロールとなっている。
なお、インジケーターはジャックインした段階でグリーンに点灯する。グリーンに点灯している時がバイパス。スイッチを踏むとレッドに点灯し、プリアンプがオンとなる。
■JRC4558を使用したオーバードライブ・セクション
筐体右側の黒く塗装された部分がオーバードライブ・セクション。オーバードライブ・セクションのオペアンプにはJRC4558を使用している。このJRC4558はアイバニーズTS-9をはじめとしてブティック系ブランドの歪み系エフェクターに使われていたICチップ。コントロールはボリューム、トーン、ドライブの3つのノブに加えてブースト・スイッチを装備している。
■ウォームなキャラクターを軸に幅広い歪みを生み出すペダル
プリアンプ・セクションのサウンドのキャラクターは、真空管らしさを感じさせるウォームなトーン。そして、ゲインの効きはやや強めで、軽い歪みまでをフォローする。
オーバードライブ・セクションは、TS-9系のロック向きのオーソドックスなサウンド。ドライブの量に関わらず、どんなポジションでも上質な歪みが得られる。この両者を組み合せることで、クリーンなサウンドからかなり歪んだサウンドまでをクリエイトできる。
※本記事は2016年3月時点の情報です。