ヘルマン・ハウザー2世 Hermann Hauser II セゴビアモデル 1974年 645mm 松 中南米ローズウッド
ネック:マホガニー
指 板:黒檀
塗 装:表板 ラッカー
:横裏板 ラッカー
糸 巻:ライシェル
弦 高:1弦 3.0mm / 6弦 4.0mm
〔製作家情報〕
ヘルマン・ハウザー2世 Hermann Hauser II(1911~1988)
20世紀ドイツ最高のギターブランドであり、現在も4代目がその伝統を継承し100年以上にわたって一子相伝で製作を続けている老舗です。ヘルマン・ハウザーI世(1884-1952)が、ミゲル・リョベートが所有していたアントニオ・トーレスとアンドレス・セゴビア所有のマヌエル・ラミレスをベースにして自身のギターを改良し、後にセゴビアモデルと呼ばれることになる「究極の」名モデルを製作した事は良く知られています。それはトーレスがギターの改革を行って以来最大のギター製作史における事件となり、その後のギター演奏と製作との両方に大きな影響を与えることになります。1世の息子ハウザー2世はドイツ屈指の弦楽器製作都市として知られるミッテンヴァルトで4年間ヴァイオリン製作学校で学んだ後、1930年より父の工房で働き始めます。彼ら親子はほぼ共同作業でギターを製作していましたが、ラベルはハウザー1世として出荷されています。1世が亡くなる1952年、彼は正式にこのブランドを受け継ぎ、彼自身のラベルによる最初のラベル(No.500)を製作。以来1983年に引退するまで極めて旺盛な活動をし、500本以上のギターを出荷しています。
ハウザー2世もまた父親同様に名手たち(セゴビア、ジュリアン・ブリーム、ペペ・ロメロ等)との交流から自身の製作哲学を熟成させていったところがあり、また彼自身の資質であろうドイツ的な音響指向をより明確化することで、1世とはまた異なるニュアンスを持つ名品を数多く世に出しました。有名なところではなんといってもブリームが愛用した1957年製のギターですが、その音響は1世以上に透徹さを極め、すべての単音の完璧なバランスの中にクラシカルな気品を纏わせたもので、ストイックさと抒情とを併せもった唯一無二のギターとなっています。
1974年からは息子のハウザー3世(1958~)が工房に加わりおよそ10年間製作をともにします。3世もまた2世のエッセンスに独自の嗜好を加味しながら、ブランドの名に恥じぬ極めて高度な完成度を有したモデルを製作し続けています。
[楽器情報]
ヘルマン・ハウザー2世 1974年製 セゴビアモデル No.968 Usedです。
1950年代をたっぷりかけて1世的芸術の到達点を示した後、1960年代にはドイツ的な洗練へと向かい汎ヨーロッパ的音響を完成させたと言える2世にとって、続く1970年代は自身(と1世)が完成させたモデルの柔軟なヴァリエーションの時代と言えるもので、これはますます世界的なマーケットに意識を向けていたことと関連しています。おそらくは北米等のユーザーを意識したラージサイズ設定のモデルや、ペペ・ロメロモデルなどセゴビアモデルとは全く異なる構造とコンセプトを持つもの、またはセゴビアモデルを踏襲しながらも1世とは異なる意味でスペイン性を濃厚に感じさせるものなど、それぞれが2世の高度な職人性を通底させながら一切の破綻なく着地させた達意のモデルとなっており、このブランドの歴史を俯瞰する際にも興味深いモデル群となっています。また1970年代は息子である3世の修行から独立の時期にあたり、この時は3世がすぐれて「オーソドックスな」セゴビアモデルを製作していたことを考え合わせると、2世の1970年代のアプローチはよりその対照性を明確にしていることは強調しておくべきでしょう。
本作1974年製 No.968はハウザーとしては意外なほどに体感的なヴォリュームの大きさ、パーカッシヴな発音で、ごつごつとした音像は豪放とさえ言える迫力を持っており、「華やか」というハウザーらしかぬ形容さえもあてはまってしまう響きにこのブランドのファンはやや驚いてしまうかもしれません。それはあのスペインのマドリッド派さえをも想起させるもので、後述する内部構造の工夫からも、2世がこうした特性を意図していたことはうかがい知れると同時に、やはり時代の趨勢に向けての目くばせも感じさせるところは特にハウザーファンには興味深いところでしょう。しかしながら統一感のある位相設定のもとで設計される鍵盤的とも言える音響設計や音像そのものの艶やかな触感、その密度、揺るぎのない厳しさはやはりハウザーならではの透徹さがあり、情感の表出よりも音としての実在性を優先するところはいかにも2世らしい。ブランドの理念を通底させながら響きのヴァリエーションを追及していた70年代のその優れた証左となる一本となっています。
表面板力木配置は1世の1937年製セゴビアモデルに準拠しながら2世の工夫が加えられたものとなっています。サウンドホール上側(ネック側)に1本の「真っ直ぐな」ハーモニックバー、下側(ブリッジ側)にも1本のハーモニックバーを設置していますがこちらはちょうど中央部分でほんのわずかに湾曲して、その両端をわずかにアッパー寄りの位置に設定しています。これら上下のバーの間を繋ぐようにホール左右には一枚ずつの補強プレートが貼られています。ウェストより下側は左右対称7本の扇状力木、駒板位置にはほぼ同じ範囲に補強プレートが貼ってあるという全体の配置。1世のセゴビアモデルと比較すると、ハーモニックバーがホール上側は1本であるのと(1世は2本)、わずかに湾曲したホール下側ハーモニックバー、ボトム部のクロージングバーの有無などが顕著なところですが、特に扇状力木が駒板位置の補強プレートの上を通過する部分がアーチ型に加工されてプレートに触れずに跨いでゆく加工になっていることで、これは2世の設計の中でも珍しいものとなっています。これにより駒板部分の振動をやや緩和し、発音時のヴィヴィッドな感触を生み出すのに寄与していると考えることができます。扇状力木自体は中央の一本が8mm幅で最高1cmのサイズで横板近づくにしたがってダウンサイズしてゆく(いちばん外側は幅3mmに最高7mmほど)設定で、これは1世に比較すると特に中央のそれは2倍以上のサイズの強固なものになっています。また裏板に設置されているバーは薄く高さがありその頂点は尖った加工となっており、これもまた2世特有の形状となっています。レゾナンスはG#の少し下に設定されています。
全体は出荷時のラッカー塗装のままで再塗装歴、また割れや改造などの大きな修理履歴はありません。ネックは真っ直ぐを維持しており、フレットは1~7フレットでわずかに摩耗ありますが演奏性には影響なく継続して使用いただけます。ネック形状はほとんどCラウンドに近いほどに角の取れたDシェイプで、やや幅の広い設定になっているコンパクトなグリップ感、弦高値は3.5/4.5mm(1弦/6弦 12フレット、サドル余剰0.5mm)で高めの設定ですが、弦の張りは中庸~弱めなので弾きやすく感じます。糸巻はこれもオリジナル出荷時のままLandstorfer 製が装着されており現状で機能的に問題ありません。
| 商品名 | Hermann Hauser II [ヘルマン・ハウザー2世] セゴビアモデル No.968 |
|---|---|
| 商品ID | 1629624 |
| 楽器カテゴリ | ギター/ベース/弦楽器 > クラシックギター/フラメンコギター > クラシックギター |
| ブランド | Hermann Hauser II [ヘルマン・ハウザー2世] |
| 型番・モデル | セゴビアモデル No.968 |
| 楽器区分 | ビンテージ |
| 年式 | 1974年 |
| 程度 | 3+[EX] : 年代相応で標準的な状態 |
| トップ材 | スプルース(松) |
| サイド&バック材 | 中南米ローズウッド |
| カラー系統 | ナチュラル/木目系 |
| 生産国 | ドイツ |
| 弦長 | 645mm |
| ケース | ハードケース |
| 付属品 | クロス |
| 公開日 | 2026/09/25 |
| 更新日 | 2026/09/25 |
| 住所 | 〒110-0004 東京都台東区下谷3-3-5 アズール上野2F![]() |
|---|---|
| アクセス | 営団地下鉄日比谷線 入谷駅下車。 3番出口(上野方面行きの場合)又は4番出口(三ノ輪方面行きの場合)より徒歩5分。 JR山手線 鶯谷駅下車(南口)より徒歩10分。 近くにコインパーキングあり。 |
| TEL / FAX | TEL:03-3876-7207 / FAX:03-3876-7206 |
| 営業時間 / 定休日 | 営業時間 11:00~19:00 / 定休日 毎週水曜日 |
| ホームページ | http://www.guitarra.jp/ |
| 取扱商品タイプ | 新品, 中古, ビンテージ |
| 取扱商品カテゴリ | アコースティックギター/エレアコ, クラシックギター/フラメンコギター, ギター・ベース・弦楽器用アクセサリ/ケア用品, その他の楽器, CD/DVD/書籍/楽譜/教則本 |
| 対応サービス・設備 |
|
| Jギター決済 |
| 店名 | ギターショップ アウラ |
|---|---|
| 所在地 | 東京都台東区下谷3-3-5 アズール上野2F |
| メールアドレス | info@guitarshop.jp |
| 営業時間 | 営業時間 11:00~19:00 |
| 販売事業者 | |
|---|---|
| 代表者又は責任者 | |
| 所在地 | - 0 |
| 電話番号 | -- |
| 販売価格 | |
| 販売代金以外に必要な手数料等 | |
| 支払方法及び支払時期 | |
| 引渡時期 | |
| 申込み有効期限申込み有効期限 | |
| 保証 | |
| 返品・交換・キャンセル | |
| 販売数量制限その他の特別な条件 |
| 名称 | 株式会社アウラ |
|---|---|
| 許可を受けている公安委員会 | 東京都公安委員会 |
| 許可番号 | 第306619505019号 |

委託販売、買取、下取りのお申し込みは随時受け付けております。
現役の手工製作家によるメンテナンスチェックを実施し、楽器の状態を確認させて頂き正確な査定を致します。
大切な楽器を、「安心」と共に次のユーザーへと引き継ぐことを心掛けています。

確かな技術で、楽器の故障状況を的確に把握し、また、隠れた故障、潜在的な故障を見逃すことなく、適切な修理方法をご提案致します。
深刻な故障でもあきらめる前にまずはご相談下さい。
割れ、はがれ、傷等の破損や故障の補修。音質改善のためのナットとサドルの調整。
弾き心地改良のためのネック反り補正や、弦高、弦幅等を奏者に合わせるフィッティング調整。
更に再塗装、塗り重ね、フレットや糸巻きの調整や交換等の経年劣化に対しての補修、修理まで専門家の知識と技で、あらゆる問題点に関してのご相談、見積もり、リペアまで責任を持って承ります。担当制で木曜・土曜・日曜に各製作家がギターショップアウラに常駐しております。
お困りのことが御座いましたらお気軽に電話でご相談ください。
また、各担当製作家は、スペイン伝統工法に忠実に則り楽器を製作している現役製作家。
使用材からネック幅、弦幅、弦長などディテールを細かく指定出来るオーダーメイドについても製作家と直接ご相談頂けます。
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