サントス・エルナンデス Santos Hernandez 1922年 654mm 松 シープレス
ネック:マホガニー
指 板:黒檀
塗 装:表板 セラック
:横裏板 セラック
糸 巻:フステーロ
弦 高:1弦 3.1mm / 6弦 3.9mm
〔製作家情報〕
サントス・エルナンデス Santos Hernandez Rodriguez (1874~1943)スペインのマドリッド生まれ。バレンティン・ビウデスやイーホ・デ・ゴンザレスに師事し製作を学び、その後マヌエル・ラミレスの工房に入りました。そして1912年にマヌエル・ラミレス工房で製作した彼の楽器でアンドレス・セゴビアがマドリッドでデビューし、その後も長年愛奏した事は良く知られています。
1921年には、マヌエル・ラミレスが亡くなったのを機に独立して、マドリッドのアドアナ通りに工房を開設。当時レヒーノ・サインス・デ・ラ・マーサやセウドニオ・ロメロ、ラモン・モントーヤ、ニーニョ・リカルド等多くのギタリストが訪れ、演奏やギター談義に花を咲かせ、ギター文化の中心的役割を果たしたその工房は、現在ロマニリョスの尽力によりシグエンサの博物館に移転されていて、当時の雰囲気を偲ぶことが出来ます。
1943年に彼が亡くなった後は、弟子のマルセロ・バルベロがその後を継ぎ、更にアルカンヘル・フェルナンデスへと、マニア垂涎の楽器製作の技法は伝承され続けています。
[楽器情報]
サントス・エルナンデス 1922年製 クラシック(フラメンコ)モデル 松表面板、横裏板シープレス仕様の一本。サントスがマヌエル・ラミレスから独立し、同じマドリッドのAduana通り27番地(後に区画整理により23番地に変更されます)に自身の工房を設立した翌年の作になります。本作はもともとはフラメンコモデルとして製作されたものですが、前オーナーによって表面板のゴルペ板を剥がしセラックによる再塗装を施したうえで弦高も再設定され長くクラシックギターとして使用されてきています。
1921年から始まる自身のブランドの始まりとともにサントスは非常な旺盛さで製作を行うとともに、その実験精神を発揮しほとんど一作ごとにそれらを実践してゆきます。それらは主に表面板の力木配置の構成において顕著に現れるのですが、マヌエル・ラミレス工房時代まではトーレスのシンメトリな配置を踏襲していたサントスは、1921年以降大胆にアシンメトリな設計を創案し実践してゆきます。トーレスが達成したギターという一個の有機体としてのまとまりのある音響を、サントスは上記のアシンメトリな構造によって高音側と低音側の響きを別々のアイデンティティにおいて特性化し、ほとんど室内楽的な音の彫塑感と異なる位相の表出に成功します。ここであの、たっぷりとしたまさにBassとしての低音部と、しっかりとした存在感で雄弁に語るような中音部、鋭く艶やかで声のように歌う高音部というスペイン的音響の最高度の達成が聴かれるのですが、その最高地点の傑作として1924年のアンドレス・セゴビアとルイゼ・ワルカー使用の二本が位置します。
よく言われるように1921年はまだその移行期にあたり、トーレス的な特徴を備えたモデルもまだ多く存在します。ただしこれらもまた、実に不思議なことに既に後年のサントス的音響特性を多分に含んでおり、誠に清冽で味わい深いものがあります。1922年製の本作はその証左となる一本としてすぐれた個体となっています。
ここでもサントスの、上記のような音響設計は既に十全に聴かれ、全体が音楽的なポテンシャルに溢れた、これぞスペインと言いたくなる一本。サントスらしい「硬質で柔軟な」表面板の効果による撥弦の心地良い反発感、そこから現れる木の生々しい(ここはいかにもシープレス材的効果と言えます)、しかし高度に洗練された、バウンス感のある力強い音像。響箱の容積をたっぷりと活かしながらも雑味の無い響き、速さ、各音間の彫りの深さなど楽音がそのままの姿で現れるような活き活きとした押し出しは誠に素晴らしい。その気品ゆえ、これまでの用途を継承してクラシックとして使用するのがまずはおすすめです。
表面板力木配置は非常にシンプルなシンメトリ構造で、サントスしては逆に珍しいものとなっています。サウンドホール上側に2本、下側に1本のハーモニックバーを設置し、ホール両側(高音側と低音側)は1枚ずつの角型の補強プレートが後述する扇状力木の延長線上をなぞるようにわずかに斜めに(ネック付け根方向に向かうように)貼られています。そして扇状力木は左右対称7本を設置、長さも配置関係も左右対称ですが、サイズだけは高音側の3本が幅6mm×最高6mmであるの対し、低音側の3本は幅5mm×最高4mmと高音側のほうが大きいサイズ設定になっていますクロージングバーの設置はありません。レゾナンスはE~Fの間に設定されています。
表面板にはサウンドホール下側からボトムにかけての長い割れ修理跡が高音側に一箇所、またもともとゴルペ板が装着されていた箇所低音側縁の部分にも数センチの短い割れ修理跡がありますがそれぞれきれいに接着されたあと内側からしっかりとパッチ補強がされていますので今後の使用に問題はありません。あまり遠くない過去にゴルペ板を剥がし全体をセラックニスで丁寧に再塗装していることから、現時点で弾きキズやスクラッチ、打痕などほとんどなくきれいな状態となっています。また表面板は割れの履歴はあるものの板自体の歪みはほとんどなく、その意味でも良好な状態を維持しています。ネック裏も同様に良好。ネック、フレットも適正値を維持、ネックシェイプはDシェイプの丸みのある形状、弦高値は3.2/4.0mm(1弦/6弦 12フレット、サドル余剰1.0~2.0mm)となっています。糸巻はスペイン製Fustero のフレタタイプに交換されており、ヘッドが薄いためわずかにプレートがはみ出しています。ヘッドプレートに直径5mmほどの穴が空いています。重量は1.21㎏。
ちなみに本器のロゼッタとサウンドホールラベルのデザインはともにサントスの中でも珍しく、薄緑の矢羽根模様を中央に、その両側を太い黒の線を配置するデザインはどこかトーレスを思わせるものとなっています。サウンドホールラベルは有名な「ルネッサンス」柄でも「十字模様」でもなく非常にシンプルなデザイン(言ってみればよくある)デザインのもので、これが逆にレアでもあります。この時期は全く同じ年でも複数のデザインを同時に使用しており、サントスの思い付きなのか厳正な管理によるものなのかは判断が難しいところとなっています。
| 商品名 | Santos Hernandez [サントス・エルナンデス] クラシックギター |
|---|---|
| 商品ID | 1630686 |
| 楽器カテゴリ | ギター/ベース/弦楽器 > クラシックギター/フラメンコギター > クラシックギター |
| ブランド | Santos Hernandez [サントス・エルナンデス] |
| 型番・モデル | クラシックギター |
| 楽器区分 | ビンテージ |
| 年式 | 1922年 |
| 程度 | 3+[EX] : 年代相応で標準的な状態 |
| トップ材 | スプルース(松) |
| サイド&バック材 | シープレス |
| カラー系統 | ナチュラル/木目系 |
| 生産国 | スペイン |
| 弦長 | 654mm |
| ケース | ハードケース |
| 付属品 | クロス |
| 公開日 | 2026/09/25 |
| 更新日 | 2026/09/25 |
| 住所 | 〒110-0004 東京都台東区下谷3-3-5 アズール上野2F![]() |
|---|---|
| アクセス | 営団地下鉄日比谷線 入谷駅下車。 3番出口(上野方面行きの場合)又は4番出口(三ノ輪方面行きの場合)より徒歩5分。 JR山手線 鶯谷駅下車(南口)より徒歩10分。 近くにコインパーキングあり。 |
| TEL / FAX | TEL:03-3876-7207 / FAX:03-3876-7206 |
| 営業時間 / 定休日 | 営業時間 11:00~19:00 / 定休日 毎週水曜日 |
| ホームページ | http://www.guitarra.jp/ |
| 取扱商品タイプ | 新品, 中古, ビンテージ |
| 取扱商品カテゴリ | アコースティックギター/エレアコ, クラシックギター/フラメンコギター, ギター・ベース・弦楽器用アクセサリ/ケア用品, その他の楽器, CD/DVD/書籍/楽譜/教則本 |
| 対応サービス・設備 |
|
| Jギター決済 |
| 店名 | ギターショップ アウラ |
|---|---|
| 所在地 | 東京都台東区下谷3-3-5 アズール上野2F |
| メールアドレス | info@guitarshop.jp |
| 営業時間 | 営業時間 11:00~19:00 |
| 販売事業者 | |
|---|---|
| 代表者又は責任者 | |
| 所在地 | - 0 |
| 電話番号 | -- |
| 販売価格 | |
| 販売代金以外に必要な手数料等 | |
| 支払方法及び支払時期 | |
| 引渡時期 | |
| 申込み有効期限申込み有効期限 | |
| 保証 | |
| 返品・交換・キャンセル | |
| 販売数量制限その他の特別な条件 |
| 名称 | 株式会社アウラ |
|---|---|
| 許可を受けている公安委員会 | 東京都公安委員会 |
| 許可番号 | 第306619505019号 |

委託販売、買取、下取りのお申し込みは随時受け付けております。
現役の手工製作家によるメンテナンスチェックを実施し、楽器の状態を確認させて頂き正確な査定を致します。
大切な楽器を、「安心」と共に次のユーザーへと引き継ぐことを心掛けています。

確かな技術で、楽器の故障状況を的確に把握し、また、隠れた故障、潜在的な故障を見逃すことなく、適切な修理方法をご提案致します。
深刻な故障でもあきらめる前にまずはご相談下さい。
割れ、はがれ、傷等の破損や故障の補修。音質改善のためのナットとサドルの調整。
弾き心地改良のためのネック反り補正や、弦高、弦幅等を奏者に合わせるフィッティング調整。
更に再塗装、塗り重ね、フレットや糸巻きの調整や交換等の経年劣化に対しての補修、修理まで専門家の知識と技で、あらゆる問題点に関してのご相談、見積もり、リペアまで責任を持って承ります。担当制で木曜・土曜・日曜に各製作家がギターショップアウラに常駐しております。
お困りのことが御座いましたらお気軽に電話でご相談ください。
また、各担当製作家は、スペイン伝統工法に忠実に則り楽器を製作している現役製作家。
使用材からネック幅、弦幅、弦長などディテールを細かく指定出来るオーダーメイドについても製作家と直接ご相談頂けます。
名工から譲り受けた貴重材を使用するプレミアムオーダーメイドも受け付けております。




東京都内に、上野入谷・秋葉原・学芸大学・池袋の5教室を展開している「アウラ音楽院」。クラシックギター、フラメンコギターのみならず、ウクレレ、エレキギター、マンドリン、ポルトガルギターなど・・それぞれの講師達が得意とする分野の歴史と伝統の中で培われた技術を、自然と身に付けて行く事が出来ます。ギター初心者からプロ志望の方まで、課題や目的が違うひとりひとりとじっくり向き合い、講師と一緒に夢の実現に向けて上達を目指せる教室です。
コンサート活動やCD発売など活躍中の現役のプロミュージシャンや、指導経験豊富なプロ講師が多数講師として在籍。ギター専門店アウラとして、自信を持っておすすめできる講師陣で皆様をお迎えしています。
また、小さなお子様でも続けやすいキッズコース、お友達や家族とのペアレッスンなど多様なご要望に対応しており、「長く続けやすい」と皆様にご支持いただいております。

