商品説明
河村和行氏は1950年三重県伊勢市の生まれ。
東京理科大学を卒業後に数年のサラリーマン生活を経て、1978年に同郷の名工である稲葉征司氏のもとで製作を学ぶ。
1981年に独立され自身の工房を開設。
本器は1985年製作なので、独立後の比較的初期の製作。
河村ギターといえば、近年は弦長620㎜、630㎜、…等々のショートスケールのギター製作も多いが、本器は650㎜の標準スケールである。
河村ギターの音の特長である、重量感のある低音と透明感のある引き締まった高音の対比が素晴らしい。
12フレット上の弦高は、6弦側3.8㎜、1弦側3.1㎜、に設定され非常に弾き易いが、サドル残が2.5㎜~2.0㎜程度あり更なる調整も可能である。
状態としては、サウンドホール右上に少し長いが浅い打痕、表面板にはよく注意しないと判別できないレベルの細かいウェザーチェックが見られる。
表面板は特に極薄塗装の仕上げになっており、通常の厚さの塗装であればウェザーチェックは目立つのだが、本器のそれは殆ど目立たない。
また極薄塗装ゆえに照明の角度を変えて見れば、画像のように塗装のムラに見えるが、これは木地の濃淡がそのまま浮き出たものである。
この表面板へのこだわりは、河村氏が「現代ギター増刊クラシックギターイエローページ96」の中でコメントされているので、ここにご紹介させていただく。
「弦楽器とは、弦の振動を空気振動に変換する、音の増幅器と言えます。
弦の減衰振動を効率良く表面材の振動に変換しつつ、表面材の特質を出してやる。
これが私の製作上で常に念頭に置いている事柄の一つです」