ヘルムート・ブッフシュタイナー Helmut Buchsteiner 1984年 650mm 松 中南米ローズウッド
ネック:マホガニー
指 板:エボニー
塗 装:表板 ラッカー
:横裏板 ラッカー
糸 巻:ライシェル
弦 高:1弦 2.8mm / 6弦 4.0mm
〔製作家情報〕
ヘルムート・ブッフシュタイナー Helmut Buchsteiner 1940年オーストリア、グラーツ生まれ。1954年から弦楽器製作家のJakob Doriathのもとで修行を始め、めきめきと頭角をあらわすようになり、1957年にはジャーニーマン(徒弟制度を終了した職人)としての資格を得ます。この時期オーストリアのRosmeizel、ドイツの老舗メーカー Roger などに職人として働き、主にジャズギターの製作に従事していますが、ここでクラシックギターも製作も始めています。1961年には弦楽器、打楽器のマイスター称号を取得。1962年から2年間にイギリスに渡りエレキ、アコースティックギターの製作に従事、そして1964年から1966年までアメリカのニューヨークやシカゴでギターと弦楽器マスタービルダーとして現地のブランドと共同製作や修理に携わるようになります。1966年ドイツに帰国後はGIMA/Voss 社の工場長に就任し、主にアーチトップギターなどを製作。1968年には渡米前に働いていたノイマルクトの Roger工房を借りて自ら会社を設立しますが、最初は主に卸売り中心だったようです。1969年ごろからこの会社が経営をクラシックギターを含む多様なラインナップの製作と卸売りを行うブランド(b-ton)へと経営を拡大してゆき、その後は後進を育てながらクラシック、エレキ、アコースティック、弦楽器、古楽器など実に多様なジャンルで製作を続け、数々の賞を受賞。1985年には東京で世界の最もすぐれた10人の弦楽器製作者に選ばれるなど、その精緻極まる工作精度とバランスの良い音響は国際的な名声を獲得してゆきます。1989年からドイツ、ミッテンヴァルトにてヴァイオリン製作学校で教鞭を執り、1992年からはオーストリア北部ハルスタットに移り、ハルシュタット大学木工芸科で教鞭をとる傍ら製作。
1980年代中頃に工房での不慮の事故で左手の指先を欠損してからは自身の製作本数は限定的になるものの、継続してすぐれた仕事を行っていましたが2010年に工房を閉鎖します。
そのキャリアにおいて、弦楽器、撥弦楽器の実に広範囲にわたる旺盛な製作を展開しており、ジャンルに応じて優秀な弟子たちを輩出した製作家ですが、クラシックではヘルマン・ハウザー3世、フリッツ・オベール、エドムンド・ブロヒンガーらがいます。
〔楽器情報〕
ヘルムート・ブッフシュタイナー 1984年製 モデル B12 No.189 Usedです。ラベルにはNeumarkt St.Veit と記されており、当時工房のあったバイエルン、ノイマルクトで製作された一本。山型が二つ並んだヘッドシェイプとキドニーボタンの糸巻(ライシェル製)のヴィジュアルからはロベール・ブーシェを、やや小振りなボディ形状はアントニオ・デ・トーレスを想起させますが、ギターは完全にブッフシュタイナー自身のオリジナル。現在に至るまで採用されることになる彼独自の設計と音響がこの時点で極めて十全な形で具現化されており、しかもその総体的な完成度も非常に高く、この製作家のひとつのピークを見ることのできる優れた一本となっています。
表面板力木構造は非常に個性的なもので、サウンドホール上側(ネック側)に1本のハーモニックバー、ホール高音側と低音側に各一枚2mmほどの厚みの角型補強板。そしてホール下側は2本のハーモニックバーがやや高音側に寄った位置でX状に交差しており、しかもそれぞれのバーは片方が細く高い切妻型でもう片方が低く幅のある山型で加工されています。さらにこの2本が交差する箇所は切妻型のバーに開口部が設けられ、山型のバーがそこをくぐり抜ける方式で、お互いの長さも異なります(つまり2本のバーそれぞれの始点と終点の位置もまた左右非対称になっているので、正面から見たときにこのXは大きく傾いた形になっています)。このうち山型のバーの低音側の端に近くから別の一本の短い力木が垂直に枝分かれすようして追加されています(この枝分かれする短い力木は年式によっては設置されていないものもあります)。ボディ下部は5本の扇状力木がちょうど表面板のセンターに設置された一本を境にして高音側に3本、低音側に1本、それぞれの間隔も角度も不均等に配置されています。ブリッジ位置には駒板とほぼ同じ面積に厚さ2mmほどの補強プレートが貼られています。表面板と横板との接合部分にはこれも特徴的な形状のペオネス(木製の小型ブロック状のものを並べてゆくようにして設置する)を3mmほどの間隔を空けて設置していますが、ボトム部分のみ接ぎのないライニングを設置しています。レゾナンスはG#の少し上に設定されています。
ドイツ的、というよりほとんどブッフシュタイナー的と呼ぶこともできる特徴的な音響と発音特性をもっており、鍵盤楽器的な、同一位相で整った音の配列(このような音響の中では高音~低音は高低の力学というよりも音の太さと強さによって性格づけられており、室内楽的なパースペクティブを持つスペイン的な音響とは大きく異なるもののです)。爪弾きの感触がそのまま音像化したかような、しかし高度に洗練された硬くしなやかな音。倍音が抑制され、夾雑物のないすっきりとした響きはストイックな相貌ながら、実は繊細に震えよく歌い、表情の変化もとても多彩です。位相差のない音響と言っても決して平面的ではなく、各音間、各弦間は彫りの深さがあり、曲においてはしっかりとポリフォニックな遠近感を生み出してゆくあたりはいかにもドイツ的と言えるでしょう。また本器は個体として、音響全体のどっしりとした安定感が素晴らしく、全く同じ構造で同じレゾナンス設定のものでもやや全体が上ずったような響きになることもあるこのブランドにおいて、安定した重心による悠揚たる音響バランスという点で出色の一本となっています。
全体はラッカー塗装でリフィニッシュ等の履歴なく出荷時と同じ仕様を維持しています。割れや改造などの大きな修理履歴もありません。表面板は指板両脇やサウンドホール高音側などにやや集中して弾きキズなどがありますが総じて軽微なものでほとんど目立ちません。横裏板も衣服等によるわずかな摩擦あとのみできれいな状態です。ただしラッカー塗装の内層で若干の変色が生じている箇所が部分的にありますが、これも外観を損ねるほどではありません。ネック裏もきれいな状態です。ネックは厳密にはほんのわずかに順反りですが設定としては理想的、フレットは全体にやや摩耗しており(特に1~5F)、指板も1~10Fで摩耗が目立ちますが現状で演奏性や音には影響はなく、継続してお使いいただけます。ネック形状は普通の厚みのDシェイプ、弦高値は2.8/4.0mm(1弦/6弦 12フレット)でサドル余剰は0.5~1.0mmとなっています。糸巻はドイツの高級ブランド Reischl(ライシェル)の珍しいキドニーボタン仕様を装着、こちらも現状で機能的に良好です。
| 商品名 | Helmut Buchsteiner [ヘルムート・ブッフシュタイナー] B12 No.189 |
|---|---|
| 商品ID | 1571625 |
| 楽器カテゴリ | ギター/ベース/弦楽器 > クラシックギター/フラメンコギター > クラシックギター |
| ブランド | Helmut Buchsteiner [ヘルムート・ブッフシュタイナー] |
| 型番・モデル | B12 No.189 |
| 楽器区分 | ビンテージ |
| 年式 | 1984年 |
| 程度 | 3+[EX] : 年代相応で標準的な状態 |
| トップ材 | スプルース(松) |
| サイド&バック材 | 中南米ローズウッド |
| カラー系統 | ナチュラル/木目系 |
| 生産国 | ドイツ |
| 弦長 | 650mm |
| ケース | ハードケース |
| 付属品 | クロス |
| 公開日 | 2026/05/17 |
| 更新日 | 2026/05/17 |
| 住所 | 〒110-0004 東京都台東区下谷3-3-5 アズール上野2F![]() |
|---|---|
| アクセス | 営団地下鉄日比谷線 入谷駅下車。 3番出口(上野方面行きの場合)又は4番出口(三ノ輪方面行きの場合)より徒歩5分。 JR山手線 鶯谷駅下車(南口)より徒歩10分。 近くにコインパーキングあり。 |
| TEL / FAX | TEL:03-3876-7207 / FAX:03-3876-7206 |
| 営業時間 / 定休日 | 営業時間 11:00~19:00 / 定休日 毎週水曜日 |
| ホームページ | http://www.guitarra.jp/ |
| 取扱商品タイプ | 新品, 中古, ビンテージ |
| 取扱商品カテゴリ | アコースティックギター/エレアコ, クラシックギター/フラメンコギター, ギター・ベース・弦楽器用アクセサリ/ケア用品, その他の楽器, CD/DVD/書籍/楽譜/教則本 |
| 対応サービス・設備 |
|
| Jギター決済 |
| 店名 | ギターショップ アウラ |
|---|---|
| 所在地 | 東京都台東区下谷3-3-5 アズール上野2F |
| メールアドレス | info@guitarshop.jp |
| 営業時間 | 営業時間 11:00~19:00 |
| 販売事業者 | |
|---|---|
| 代表者又は責任者 | |
| 所在地 | - 0 |
| 電話番号 | -- |
| 販売価格 | |
| 販売代金以外に必要な手数料等 | |
| 支払方法及び支払時期 | |
| 引渡時期 | |
| 申込み有効期限申込み有効期限 | |
| 保証 | |
| 返品・交換・キャンセル | |
| 販売数量制限その他の特別な条件 |
| 名称 | 株式会社アウラ |
|---|---|
| 許可を受けている公安委員会 | 東京都公安委員会 |
| 許可番号 | 第306619505019号 |

委託販売、買取、下取りのお申し込みは随時受け付けております。
現役の手工製作家によるメンテナンスチェックを実施し、楽器の状態を確認させて頂き正確な査定を致します。
大切な楽器を、「安心」と共に次のユーザーへと引き継ぐことを心掛けています。

確かな技術で、楽器の故障状況を的確に把握し、また、隠れた故障、潜在的な故障を見逃すことなく、適切な修理方法をご提案致します。
深刻な故障でもあきらめる前にまずはご相談下さい。
割れ、はがれ、傷等の破損や故障の補修。音質改善のためのナットとサドルの調整。
弾き心地改良のためのネック反り補正や、弦高、弦幅等を奏者に合わせるフィッティング調整。
更に再塗装、塗り重ね、フレットや糸巻きの調整や交換等の経年劣化に対しての補修、修理まで専門家の知識と技で、あらゆる問題点に関してのご相談、見積もり、リペアまで責任を持って承ります。担当制で木曜・土曜・日曜に各製作家がギターショップアウラに常駐しております。
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