パウリーノ・ベルナベ Paulino Bernabe Especial 2001年 650mm 松 中南米ローズウッド
ネック:セドロ
指 板:エボニー
塗 装:表板 セラック
:横裏板 セラック
糸 巻:ルブナー
弦 高:1弦 2.9mm / 6弦 4.1mm
〔製作家情報〕
パウリーノ・ベルナベ1世(1932~2007)スペイン、マドリッドの製作家。自身も演奏を能くし、タレガの高弟ダニエル・フォルテアにギター演奏を師事していたのは有名な話。製作家としてはホセ・ラミレス3世の工房に1954年から徒弟として働き始め、1950年代後半からはその腕前を認められて職工長を務めるまでになり、この巨大ブランドの黄金期を支えた最重要人物の一人として、まずはギター製作史にその名を残す存在となります。このラミレス時代に彼が製作したモデルには「PB」のスタンプが押されて出荷されており、同じくマスタークラフツマンであったマリアーノ・テサーノス・マルティンの「MT」スタンプとの双頭で、現在の市場でもラミレスのなかで特に重要なコレクターズアイテムとなっています。1969年に独立してからは伝統的な製法に則りながらも独自のメソッドによる個性的なギターを作り続け、そして往年のギターファンにとっては取り分け忘れ難い、ナルシソ・イエペスが終生愛用することになる有名な10弦ギターを1972年に製作します(ただし10弦ギターはホセ・ラミレス3世がイエペスとの共同開発で1964年に完成させたもので、最初イエペスはこれを使用しています)。その直後の1974年にドイツ、ミュンヘンで開催された国際クラフト博覧会で金メダルを受賞。
ベルナベのギターはラミレスの影響下から出発しながらも、特に内部構造における斬新ともいえる試みによって独自の音響設計を創出することに成功しています。また1990年代以降は彼の王侯貴族趣味的な要素が顕著になり、豪奢な意匠や木材の野趣を活かした重厚な作風へと変化(その象徴として、2000年ごろから ‘Imperal’ や ‘Royal’ といった名を冠したハイエンドモデルをカタログ化しています)、群雄割拠の様相を呈するようになっていたラミレス系マドリッドスクールのなかでも高級ブランドとしての地位とイメージを確立してゆきます。
息子のパウリーノ・ベルナベ Jr(1960~)は幼少の頃より父の仕事姿に親しみ、17歳の時には正式に弟子入りし20年以上に及ぶ厳しい修行と共同製作の時期を経て、2007年に1世亡き後はこのブランドを引き継ぎます。その後現在に至る2世の時代は父親のブランドコンセプトを十全に継承しつつ、より時代のニーズに合わせた(コストパフォーマンスとプレイヤビリティの双方において)充実したラインナップを展開し、若手プロギタリストの使用率もますます高くなっている、現在もマドリッドを代表するブランドの一つとして高い評価を得ています。
〔楽器情報〕
パウリーノ・ベルナベ1世製作のモデル Especial、2001年製 Usedです。ベルナベはこのころから上位機種でも4種類以上のモデルをカタログ化しており、現在はConcierto、Especial、Torres、Imperial、Royalの5種を展開しています(その下には、よりリーズナブルなAtelierシリーズ、Professionalシリーズもありますが、こちらはいわゆるワークショップモデルです)。各モデルは使用材のグレードなどによってランク分けされていますが、EspecialはConciertoと並んで広く普及したモデルで、この時期のベルナベらしいサウンドを円満に体現したモデルとして知られています。
表面板の力木配置には、このブランドの顕著な特徴が見て取れます。サウンドホール上下に各1本のハーモニックバーを設置し、ネック側のバーとネック脚との間には楕円形の薄い補強プレート、さらにサウンドホール周囲にもロゼッタの範囲を覆うように同心円状の補強プレートが貼られています。
サウンドホール下側には、ハーモニックバー中央から高音側・低音側の両横板の下部膨らみ部分へ繋がる2本の斜めのバーを配置。ボトム部にも、エンドブロックを起点として両横板の膨らみ部分へ繋がる2本のクロージングバーが対称に設置されています。そのため表面板下部は、駒板を中心に4本のバーが菱形を形成する構造となっています。
さらにその菱形の中央には、表面板の木目に沿って3本の力木と、駒板とほぼ同じ大きさの補強プレートを配置(一番低音側の力木はプレート部分で分断されるため、厳密には4本)。これは当時のEspecialモデルにおける標準的な仕様です。4本の菱形バーと3本(4本)の力木は、すべて幅約1cm、高さは最も高い部分で約7mmに統一され、低音側力木の分断を除けば左右対称の構造。レゾナンスはGの少し上に設定されています。
この時期のベルナベは、木を叩いたようなパーカッシブな発音と響き、そしてごつごつとした音の感触や、マドリッド派でも随一の迫力が特徴です。一方で、その打楽器的な性質が強いあまり、楽音としてのニュアンスやサスティーンにおける音像密度の維持が曖昧になることもありました。もちろん、こうしたパーカッシブで木質性を活かした響きこそベルナベの魅力ともいえます。
本器はベルナベらしい迫力をしっかり備えながら、音像は繊細かつ濃密。無駄な拡がりを纏わせず、確かな奥行きを感じさせます。タッチと同期するような優れた反応性を持ち、発音から終止までのきりっとした身振り、表情の気品、深いニュアンスまで実に緻密に作り込まれており、同モデルの中でも出色の一本です。
また、ベルナベのもう一つの特徴として、低音から高音まで高い音圧を一定に保つことで、高音側が自然に前景化し、メロディーや歌を引き立てる音響設計が挙げられます(この設計にはホセ・ラミレスとの相同性も指摘できます)。本器もこの特性を十分に備えており、低音は太さや重厚さで高音を支えるというより、高音との強さの対比によって低音としての存在感を明確にしています。その結果、良い意味でフラットな音響空間が形成され、クラシカルな楽曲ではまとまりのあるバランスを生み、同時に対位法的な表現にも十分に対応します。
割れや改造などの大きな修理履歴はありません。塗装はベルナベ特有の、下地に薄くラッカー膜を施したセラック塗装仕上げで、出荷時のまま、再塗装の履歴もありません。
表面板には全体に弾き傷やスクラッチがあり、特に高音側のエリアや駒板から下のボトム部分にやや集中しています。また、演奏時に右ひじが当たる部分には、衣服による塗装の摩耗が見られます。横裏板にも同様に、演奏時に腕や胸が当たる部分を中心に、細かなスクラッチ痕や塗装の摩耗が見られます。
| 商品名 | Paulino Bernabe [パウリーノ・ベルナベ] Especial |
|---|---|
| 商品ID | 1622869 |
| 楽器カテゴリ | ギター/ベース/弦楽器 > クラシックギター/フラメンコギター > クラシックギター |
| ブランド | Paulino Bernabe [パウリーノ・ベルナベ] |
| 型番・モデル | Especial |
| 楽器区分 | 中古 |
| 年式 | 2001年 |
| 程度 | 3+[EX] : 年代相応で標準的な状態 |
| トップ材 | スプルース(松) |
| サイド&バック材 | 中南米ローズウッド |
| カラー系統 | ナチュラル/木目系 |
| 生産国 | スペイン |
| 弦長 | 650mm |
| ケース | ハードケース |
| 付属品 | クロス |
| 公開日 | 2026/09/08 |
| 更新日 | 2026/09/08 |
| 住所 | 〒110-0004 東京都台東区下谷3-3-5 アズール上野2F![]() |
|---|---|
| アクセス | 営団地下鉄日比谷線 入谷駅下車。 3番出口(上野方面行きの場合)又は4番出口(三ノ輪方面行きの場合)より徒歩5分。 JR山手線 鶯谷駅下車(南口)より徒歩10分。 近くにコインパーキングあり。 |
| TEL / FAX | TEL:03-3876-7207 / FAX:03-3876-7206 |
| 営業時間 / 定休日 | 営業時間 11:00~19:00 / 定休日 毎週水曜日 |
| ホームページ | http://www.guitarra.jp/ |
| 取扱商品タイプ | 新品, 中古, ビンテージ |
| 取扱商品カテゴリ | アコースティックギター/エレアコ, クラシックギター/フラメンコギター, ギター・ベース・弦楽器用アクセサリ/ケア用品, その他の楽器, CD/DVD/書籍/楽譜/教則本 |
| 対応サービス・設備 |
|
| Jギター決済 |
| 店名 | ギターショップ アウラ |
|---|---|
| 所在地 | 東京都台東区下谷3-3-5 アズール上野2F |
| メールアドレス | info@guitarshop.jp |
| 営業時間 | 営業時間 11:00~19:00 |
| 販売事業者 | |
|---|---|
| 代表者又は責任者 | |
| 所在地 | - 0 |
| 電話番号 | -- |
| 販売価格 | |
| 販売代金以外に必要な手数料等 | |
| 支払方法及び支払時期 | |
| 引渡時期 | |
| 申込み有効期限申込み有効期限 | |
| 保証 | |
| 返品・交換・キャンセル | |
| 販売数量制限その他の特別な条件 |
| 名称 | 株式会社アウラ |
|---|---|
| 許可を受けている公安委員会 | 東京都公安委員会 |
| 許可番号 | 第306619505019号 |

委託販売、買取、下取りのお申し込みは随時受け付けております。
現役の手工製作家によるメンテナンスチェックを実施し、楽器の状態を確認させて頂き正確な査定を致します。
大切な楽器を、「安心」と共に次のユーザーへと引き継ぐことを心掛けています。

確かな技術で、楽器の故障状況を的確に把握し、また、隠れた故障、潜在的な故障を見逃すことなく、適切な修理方法をご提案致します。
深刻な故障でもあきらめる前にまずはご相談下さい。
割れ、はがれ、傷等の破損や故障の補修。音質改善のためのナットとサドルの調整。
弾き心地改良のためのネック反り補正や、弦高、弦幅等を奏者に合わせるフィッティング調整。
更に再塗装、塗り重ね、フレットや糸巻きの調整や交換等の経年劣化に対しての補修、修理まで専門家の知識と技で、あらゆる問題点に関してのご相談、見積もり、リペアまで責任を持って承ります。担当制で木曜・土曜・日曜に各製作家がギターショップアウラに常駐しております。
お困りのことが御座いましたらお気軽に電話でご相談ください。
また、各担当製作家は、スペイン伝統工法に忠実に則り楽器を製作している現役製作家。
使用材からネック幅、弦幅、弦長などディテールを細かく指定出来るオーダーメイドについても製作家と直接ご相談頂けます。
名工から譲り受けた貴重材を使用するプレミアムオーダーメイドも受け付けております。




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