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今回はフラメンコのテイストにチャレンジしてみようと思います。
本格的なフラメンコ・ギターはクラッシック・ギター並みに奥深い世界なのであくまで『風味』&『雰囲気』を楽しむスタンスで進めていきましょう。フラメンコのパーカッシブな弾き方やリズムは独特で難しいと感じるかもしれませんが、きっとみなさんのギタープレイの幅を広げてくれることでしょう。
演奏にはしっかりとした基礎力が必要になりますので、いつもと少し違った雰囲気を楽しみつつ、集中して頑張って下さい。
フラメンコ・ギターはクラッシックギターに似ていますが、
裏板&側板に「くるみ」や「もみじ」、「糸杉」などの軽い材を
用いているのが特徴です。
音の立ち上がりがよく歯切れのいいサウンドが特徴です。
フラメンコではボディを叩く奏法が頻繁に用いられるので、1弦側だけでなく6弦側にもピックガードがあるのも大きな特徴です。
弦について
フラメンコ用の弦もありますが、クラッシック弦を使用するギタリストも多いので、クラッシック弦でもよいでしょう。
爪の手入れ
爪の長さは人それぞれ好みが違いますが、あまりのばし過ぎない方がよいでしょう。
ストロークでの演奏が多いので爪の弱い人などはマニキュアで補強してもよいでしょう。
フラメンコ・ギターには様々なタイプのストロークがありますので、ただのダウン&アップではない特別な表記があります。
代表的なものを表にしてまとめておきました。
T(P)=親指
i(i)=人差し指
m(m)=中指
r(a)=薬指
p(ch)=小指
※いつも通り左手は漢字で表記いたします。
それでは実際にフラメンコのフレーズを弾きながら音を出してみましょう。
まずはフラメンコ・ギターに必要な代表的な4種類のストロークに慣れましょう。
フラメンコではストロークを『ラスゲアード』といいます。
それぞれのストロークに名前がついていますので余力があれば覚えて下さい。
■譜例1 チョルリターソ
人差し指(i)を弦にぶつけるようにストロークします。また、親指でのアップ&ダウンもあります。
■譜例2 セコ
中&薬指(+小指)で一気に弾ききるストロークです。「セコ」とは「乾いた」という意味があるので、力を入れすぎずに切れのよい音を出してください。
■譜例3 チョルリターソ・ドブレ
小指→薬指→中指→人差し指の順に、連続して弦に爪をぶつけるようにストロークします。
■譜例4
譜例3の「小指→薬指→中指→人差し指」のダウン・ストロークの後に人差し指のアップ・ピッキングが加わるバリエーションです。
■譜例5 グラネアード
「ジャラ~ン」と各弦の粒立ちを残してストロークします。
「小指→薬指→中指→人差し指」で行ったり、親指のみでストロークしたりします。
「ゴルペ」とは“打つ”という意味がありますが、ボディを叩いてパーカッシブな音をストロークの合間に加えたり、ストロークに混ぜたりします。中&薬指の指先で1弦の下をたたくものと、親指で6弦の上をたたくものがあります。ピックガードの無いギターをお使いの方は爪を当てすぎてボディを傷つけてしまわないように気をつけて下さい。
■譜例6 ストロークの合間に中&薬指の指先で1弦の下をたたくタイプ
■譜例7 人差し指でのストローク(チョルリターソ)に1弦の下をたたくゴルペを混ぜるタイプ
■譜例8 親指でのストロークに1弦の下をたたくゴルペを混ぜるタイプ
■譜例9 人差し指でのストローク(チョルリターソ)に、親指で6弦の上をたたくゴルペを混ぜるタイプ
12拍(4分の3で4小節)になる「1サイクル」が基本になります。
■譜例10 まずは基本のアクセント・パターンに慣れましょう。
■譜例11 次に協調などに合わせて、バリエーションを付ける時などに使用するアクセント・パターンです。
■譜例12 エンディングなどで使用されるアクセント・パターンです。
次回からはフラメンコ独特の単音フレーズやアルペジオなども織り交ぜて、より深くフラメンコに触れてみます。お楽しみに!!
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