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ヘルマン・ハウザー3世 Hermann HauserIII セゴビアモデル No.109 1983年Used 松/インディアンローズウッド
ネック:マホガニー
指 板:エボニー
塗 装:表板 ラッカー
:横裏板 ラッカー
糸 巻:シェラー
弦 高:1弦 2.8mm
:6弦 3.9mm
〔製作家情報〕
ヘルマン・ハウザー Hermann Hauser
20世紀ドイツ最高のギターブランドであり、現在も4代目がその伝統を継承し製作を続けている、クラシックギターの世界では屈指の名門です。ヘルマン・ハウザーI世(1882-1952)が、ミゲル・リョベートが所有していたアントニオ・トーレスとアンドレス・セゴビア所有のマヌエル・ラミレスをベースにして自身のギターを改良し、後に「セゴビアモデル」と呼ばれることになる「究極の」名モデルを製作した事は良く知られています。それはトーレスがギターの改革を行って以降最大のギター製作史における事件となり、その後のギター演奏と製作との両方に大きな影響を与えることになります。1世が成し遂げた技術的な偉業は2世(1911-1988)、更に1958年生まれの3世に受け継がれ、それぞれが独特の個性を放ちつつ、このブランドならではの音色と驚異的な造作精度を維持したギターづくりを現在も続けています。1世はいまやトーレスと並ぶほどの高値がオークションではつけられ、1世のニュアンスにドイツ的な要素を加味した2世の作品もまたヴィンテージギター市場では高額で取引されています。3世はますますその工作精度に磨きをかけながら、長女のカトリン・ハウザーとともに現在も旺盛に製作を続けています。
ヘルマン・ハウザー3世(1958~)が初めてギターを製作したのは1974年、そして翌年地元の弦楽器工房で修行を始めており、ここですでにその技術は優秀だったようで、優れた徒弟に送られる賞を国から授与されるなどしています。この後ドイツ弦楽器製作の中心地とされているミッテンヴァルトの楽器製作学校に入学(父親も同地のヴァイオリン工房で修行)。これと並行して1978年から父であるハウザー2世のもとで製作を始めています。この最初期からそのクオリティはすでに瞠目すべきものがあり、マスタークラフツマンとして円満に製作していたかと思わせるものの、やはり父親の(そして祖父の)あまりにも輝かしい歴史と厳しい指導のプレッシャーは相当なものだったようです。しかし3世はここでただのコピーモデルを製作することに落ち着くことなく、ブランドの美学を十全に継承しながら自身の創意や工夫を凝らしたモデルラインナップを展開してゆきます。それは1980年代から始まり、1988年にハウザー2世が亡くなり正式にこのブランドを継いだ後の1990年代から2000年代にかけて進められてゆくことになるのですが、いわばドイツ性の極限までの洗練化とでもいうべきもので、鍵盤楽器のように整った音響設計、音像はそのクリアネスをさらに増し、さらには楽器本体の造作精度もこの上ないものになってゆく、モダンギターの趨勢には全く与することのない姿勢を保ちながら彼なりの現代性を獲得してゆくことになります。ハウザー家には彼の曾祖父の時から100年以上にわたって受け継がれてきた豊富な良材があり、これらの材を贅沢に使用した豪華な外観もまた3世の楽器の大きな魅力の一つとなっています。
〔楽器情報〕
ヘルマン・ハウザー3世製作の「セゴビア」モデル、1984年製 No.109が入荷いたしました。3世最初期の佳品と呼べる1本。父2世の教えと影響を如実に受けながら、やはり非凡と言える工作精度と音響における確かな完成度は見事なもので、ハウザーブランドの名に恥じぬ個体となっています。1980年代のこの時期(つまり2世存命の時期)の特徴としては軽めなボディと明朗でスペイン的な発音とがあり、これは1世のキャラクターとも通底するもので、1990年代後半以降ドイツ的な傾向を深めてゆくものとは対照的な魅力に溢れたものとして現在も人気があります。
1世が開発したセゴビアモデルをベースにしながら、ここでは3世独自の(おそらくは2世からの影響も受けての)力木構造における試みが為されています。サウンドホール上下に1本ずつのハーモニックバーを配置し、左右対称7本の扇状力木と駒板位置には同じ幅の薄いプレートが貼り付けられているという全体の構造。サウンドホール下側のハーモニックバーはちょうど真ん中(サウンドホール真下の部分)でほんのわずかにネック側に向かって屈折しており、これは2世後期のギターにも見られた特徴です。また通常のセゴビアモデルでは設置されている2本のクロージングバー(ボトム部で扇状力木の先端を受けとめるようにハの字型に配置される)がなく扇状力木がボトム近くまで伸びています。7本の扇状力木は1世そして2世のセゴビアモデルと比べると扇の中心角の角度が小さく、力木が表面板の中央にやや寄り添うようにして配置されているのも特徴と言えます。レゾナンスはG#~Aの間に設定されています。
ハウザー的な特性である、全体に位相差のない定位感のしっかりした音響設計で、適切な重心感覚を持った低音から高音までが均質に、鍵盤的と言ってよいほどのバランスで構築されています。スペイン的な木の感触を持った音像というよりは、しっかりと音楽的に精製されたような音像が心地よい反発感を伴いながら発音されます。ハウザーにおいては時に非常な透徹さで現れるこの音像は、ここではふっくらとした奥行き(オーディトリアム感)があり、ブランドが不可避的に内包している厳しさと彼の優しさとの案配がいかにもこの時期の3世らしい。音の表情もやや明るめで、あくまで気品を失わずロマンティックに表情を変化させてゆくその表現力、スタッカートやスラ―など装飾的な身振りをはじめとする反応性など機能的な面でも秀逸です。
割れ等の大きな修理履歴はなく、表面板は指板両脇やサウンドホール高音側などに軽微な打痕や弾きキズ、駒板下には1弦位置に弦とび跡などありますが概ねきれいな状態、横裏板も衣服等による摩擦が少々あるのみできれいな状態です。ネック、フレットなど演奏性に関わる部分も問題ありません。ネックシェイプは薄めのDシェイプ、ネックとヘッドはVジョイント方式で接合されています。弦高値は2.8/3.9mm(1弦/6弦 12フレット)でサドル余剰は0.5~1.0mmとなっています。糸巻はドイツの高級メーカーScheller 製に交換されており、現状で動作状況は良好です。重量は1.60㎏。
| 商品名 | Hermann Hauser III[ヘルマン・ハウザー3世] セゴビアモデル No.109 |
|---|---|
| 商品ID | 1340400 |
| 楽器カテゴリ | ギター/ベース/弦楽器 > クラシックギター/フラメンコギター > クラシックギター |
| ブランド | Hermann Hauser III[ヘルマン・ハウザー3世] |
| 型番・モデル | セゴビアモデル No.109 |
| 楽器区分 | 中古 |
| 年式 | 1983年 |
| 程度 | 4[EX+] : 年代から見て状態が良い |
| オプション | ビルダー/ルシアー/ハンドメイド |
| トップ材 | スプルース(松) |
| サイド&バック材 | ローズウッド |
| カラー系統 | ナチュラル/木目系 |
| 生産国 | ドイツ |
| 弦長 | 645mm |
| ケース | ハードケース |
| 付属品 | クロス |
| 公開日 | 2024/11/26 |
| 更新日 | 2025/09/22 |
| 住所 | 〒110-0004 東京都台東区下谷3-3-5 アズール上野2F![]() |
|---|---|
| アクセス | 営団地下鉄日比谷線 入谷駅下車。 3番出口(上野方面行きの場合)又は4番出口(三ノ輪方面行きの場合)より徒歩5分。 JR山手線 鶯谷駅下車(南口)より徒歩10分。 近くにコインパーキングあり。 |
| TEL / FAX | TEL:03-3876-7207 / FAX:03-3876-7206 |
| 営業時間 / 定休日 | 営業時間 11:00~19:00 / 定休日 毎週水曜日 |
| ホームページ | http://www.guitarra.jp/ |
| 取扱商品タイプ | 新品, 中古, ビンテージ |
| 取扱商品カテゴリ | アコースティックギター/エレアコ, クラシックギター/フラメンコギター, ギター・ベース・弦楽器用アクセサリ/ケア用品, その他の楽器, CD/DVD/書籍/楽譜/教則本 |
| 対応サービス・設備 |
|
| Jギター決済 |
| 店名 | ギターショップ アウラ |
|---|---|
| 所在地 | 東京都台東区下谷3-3-5 アズール上野2F |
| メールアドレス | info@guitarshop.jp |
| 営業時間 | 営業時間 11:00~19:00 |
| 販売事業者 | |
|---|---|
| 代表者又は責任者 | |
| 所在地 | - 0 |
| 電話番号 | -- |
| 販売価格 | |
| 販売代金以外に必要な手数料等 | |
| 支払方法及び支払時期 | |
| 引渡時期 | |
| 申込み有効期限申込み有効期限 | |
| 保証 | |
| 返品・交換・キャンセル | |
| 販売数量制限その他の特別な条件 |
| 名称 | 株式会社アウラ |
|---|---|
| 許可を受けている公安委員会 | 東京都公安委員会 |
| 許可番号 | 第306619505019号 |

委託販売、買取、下取りのお申し込みは随時受け付けております。
現役の手工製作家によるメンテナンスチェックを実施し、楽器の状態を確認させて頂き正確な査定を致します。
大切な楽器を、「安心」と共に次のユーザーへと引き継ぐことを心掛けています。

確かな技術で、楽器の故障状況を的確に把握し、また、隠れた故障、潜在的な故障を見逃すことなく、適切な修理方法をご提案致します。
深刻な故障でもあきらめる前にまずはご相談下さい。
割れ、はがれ、傷等の破損や故障の補修。音質改善のためのナットとサドルの調整。
弾き心地改良のためのネック反り補正や、弦高、弦幅等を奏者に合わせるフィッティング調整。
更に再塗装、塗り重ね、フレットや糸巻きの調整や交換等の経年劣化に対しての補修、修理まで専門家の知識と技で、あらゆる問題点に関してのご相談、見積もり、リペアまで責任を持って承ります。担当制で木曜・土曜・日曜に各製作家がギターショップアウラに常駐しております。
お困りのことが御座いましたらお気軽に電話でご相談ください。
また、各担当製作家は、スペイン伝統工法に忠実に則り楽器を製作している現役製作家。
使用材からネック幅、弦幅、弦長などディテールを細かく指定出来るオーダーメイドについても製作家と直接ご相談頂けます。
名工から譲り受けた貴重材を使用するプレミアムオーダーメイドも受け付けております。




東京都内に、上野入谷・秋葉原・学芸大学・池袋の5教室を展開している「アウラ音楽院」。クラシックギター、フラメンコギターのみならず、ウクレレ、エレキギター、マンドリン、ポルトガルギターなど・・それぞれの講師達が得意とする分野の歴史と伝統の中で培われた技術を、自然と身に付けて行く事が出来ます。ギター初心者からプロ志望の方まで、課題や目的が違うひとりひとりとじっくり向き合い、講師と一緒に夢の実現に向けて上達を目指せる教室です。
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