商品説明
STAHLギターは、1880年頃からフラットトップギターやハープギター、マンドリンを制作していたラーソン・ブラザーズの楽器です。当時出版会社を経営する実業家で楽器販売も手掛けていたウィリアム・C・スタールのためにラーソン・ブラザーズが製造していました。
ラーソンは他社に先駆けてスティール弦のギターを制作、Xブレイシングを初期から採用していたことでも知られる、アコースティックギターのパイオニア的存在です。
今回のSTAHLをはじめ、MAURER、AUPHONONと言ったブランドやWASHBURNやKNUTSENにもOEMで制作する1900年前後には有力な楽器メーカーでした。
今回の楽器は資料によると1915年頃から30年頃に制作されていたSTYLE-6と言うモデルです。
トップはアディロンダックスプルース、サイド、バックはブラジリアンローズウッド、エボニー指板、エボニーブリッジです。
ペグは交換されていて動作はスムーズです。
ナット交換、ネック調整済みで、指板の下にネック材同様のマホガニーが挟まれています。この仕様はオリジナルでは無いかも知れませんが不明です。
フレットは高さがしっかりあります。もちろん、オリジナルフレットでは無いと思いますが。
塗装の艶はほとんど無くなっていて、渋い雰囲気となっています。
サウンドホール下部にピックキズが目立ち、細かなキズ等はあるものの、大きなダメージや修理履歴はありません。
バックにベルトバックによる擦りキズがかなりあります。また、わずかなヘアラインクラックの兆候がありますが、内部まで到達していないようです。
ナット部幅45.5ミリ程度、かなり太いネックです。
アジャストロッドは入っていませんが、真っ直ぐに調整済みです。
12フレット上で6弦2.4ミリ、1弦1.6ミリ程度でセットしています。
トップ板がかなり薄いため、現在はエクストラライトゲージです。ソフトな感じの音が好みでしたらコンパウドゲージでも良いと思います。
エクストラライトですので、柔らか目で弾き易いセッティングです。
深みのある豊かなサウンドで、繊細な粒立ち感があります。軽いタッチでもレスポンスが良く箱全体が鳴ってきます。
低音の鳴りも豊かで、このサイズとは思えない量感があります。
乾いた軽いレスポンス感は1世紀以上の経年ならではの、こなれた深い味があります。
なかなか入手困難な貴重な楽器で、コレクションとしての価値も高い楽器です。アメリカでもなかなか商品として出ることはありません。
メンテナンス済みで安心してながく演奏出来るお宝ではないでしょうか?
汎用のハードケースが付いています。