商品説明
まるで古楽器を連想させるような優雅な作風で知られる石井氏だが、本器は一転して本格的なフラメンコギターになる。
中野潤、丸山太郎、田邊雅啓、佐久間悟、岩田裕、…(以上敬称略)らを輩出した超実力派工房のフラメンコギターだけあって、弾き手の腹に響くような迫力にみちた低音、フラメンコらしい乾いた、それでいて芯のある高音の対比が素晴らしい。
またネックの厚みや形状がよく考えられていて、弦長660㎜ながら、抜群に弾き易いフラメンコギターになる。
現代のフラメンコギターの楽曲は左手の押さえが極端に難しい。
あのパコの言葉「右手には伝統を、左手には革新を」がそれをよく表しているように思う。
例えば、ビセンテ・アミーゴだが、左手はストレッチを使った装飾音を多用するし、使用するコードフォームも特徴的である。
短2度(半音のぶつかり)や異弦同音を作るために尋常じゃない押さえ方までする。
これらを克服するには、もちろんテクニカルな努力も必要だが、より弾き易い・より押さえ易いギターの選択も重要と思う。
本器は、サビーカスやニーニョ・リカルドのような言わばオールドスタイルのフラメンコからモダンなフラメンコスタイルまでカバーできる守備範囲の広い個体と思う。
12フレット上の弦高については、6弦側3.0㎜、1弦側2.5㎜、サドル残は2.0㎜~1.5㎜の数値になる。
状態としては、表面板の6弦側上部にフラメンコギター特有の弾き傷、裏板センターラインの中央部に少し溶けたような塗装の荒れ、…等々はあるが、全体的に見て中古フラメンコギターとしては比較的にキレイな状態にある。
これは本器のゴルペ板が1弦側つまり表面板の右半分の殆どをカバーするように貼られていることも要因と思う。
※そのゴルペ板がカバーしている部分に少し色の濃いモヤの
ように見える部分があるが、当店の見解としてはゴルペ板
を貼る際に僅かに混入した空気が経年変化したと解釈した