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Product Description

長いFenderの歴史の中でも一際異彩を放つモデルFende初のホロウモデルCoronado。カリフォルニア州の地名からモデル名が付けられ、当時ソリッドボディにて成功を収めたFender社が、Gibson社のES-335（Epiphone Casino含む）に対抗し、Rickenbackerの立ち上げにも携わったドイツの設計者ロジャー・ロスマイルズ氏をチーフに開発され1966年に発表されました。使用アーティストとしては、ザ・キンクスのデイブ・デイビス、ソウル・コフィング、アイラ・キャプラン、ジミー・ヴォーンなども愛用し、また、エルヴィス・プレスリーが映画”スピードウェイ”のラストシーンで歌っているときに弾いている事でも有名です。

今回ご紹介させて頂くのは、そのコロナドの最初期製作品かつ、同シリーズの中でもダントツの一番人気となるアンティグアバーストカラーの2PUバージョン、CoronadoⅡモデル。58年前と半世紀をゆうに過ぎた歳月による貫禄のリアルエイジドルックに加え、実戦的なビグスビー仕様へとアップグレードされた一本。オリジナルブリッジも付属致します。

まずそのスペックですが、コロナドモデル最大の特徴として、センターブロックを持たないフルアコースティック構造に4点留めのボルトオンジョイント、そしてFenderのモデルラインナップとしては極めて珍しい左右対称のダブルカッタウェイのシンボディシェイプ。ボディはオールメイプルのフルアコ構造にて、ボディトップ＆バック共にバインディングが施されます。アーチトップの一般的な仕様としてはFホールは”f”の横線部分がブリッジ付近になるところ、CoronadoのFホールについてはリアピックアップ付近に位置しております。フィニッシュカラーはコロナドシリーズの中でも特別とされる本モデルの為に生まれたAntigua Burstフィニッシュ。その独創的なバーストカラーは1970年代後期からストラトやテレキャスターにも採用されたレアカラーとなっております。更に他のカラーと一世を画す点として、ボディ同様のカラーリングに仕上げられたマッチングヘッド、そして同様のカラーリングかつ“Antigua”のデカールが貼られたピックガードからも、アンティグアカラーが特別である事を感じさせてくれます。また採用されたネック材も強烈なまでにフィギュアドフレイムが浮かぶ極上材、更には指板材にはダークなコントラストと特徴的な”うねる”杢目を持ったハカランダが採用されております。この時期は基本的にはインディアンローズウッドとなりますが、ストラト＆テレキャスター同様に1970年頃までイレギュラーにてハカランダ材が混在致します（杢目やコントラストよりハカランダと判断しております。時期的に断定は出来ませんがアップ画像もご用意しております）。その他としてはパーロイドブロックのポジションマーク、ナット幅は約41mm、ネックシェイプはＢネックながら細身となっており、プレイアビリティの高いプロフィールとなっております。ヘッドシェイプはストラトのヘッドシェイプを若干ふっくらさせた印象を持つスタイルにてマッチングフィニッシュにトランジションロゴ、CoronadoⅡのデカールが貼られております。チューナーはアイボロイドボタンのF刻印のグローバー、特徴的なスタイルのアジャスタブルブリッジ、Gibson製よりも横幅の広いマッチング＆モデルロゴの入ったピックガード等が挙げられます。

そしてその気になるサウンドとしては、まずピックアップには当時Gretschのモデルでも多く採用されている実績のあるデュアルモンド・シングルコイルピックアップ×2を搭載。サウンドキャラクターとしては、ボルトオンジョイントならではの立ち上がりが早く鋭いサウンドを持ち、パリっとしていながらも低音も箱物独特のふくよかさを持ち、イメージとしてはストラト、ES-330、グレッチ6120それぞれの良さを組み合わせたかのような魅惑のサウンドを誇ります。コントロールは2ボリューム＆2トーン、3wayセレクターにて、1PU仕様となるCoronadoⅠを遥かに凌駕するサウンドメイキング幅を持ち、ノントレのCoronadoⅠと違いトレモロ搭載のCoronadoⅡですが、オリジナルがJaguar等のモデルにも採用されたフローティングトレモロと近い構造につき、アーミング時の不安定さがありますが、こちらはBigsby B7にアップグレードすることで、その部分を解消し、箱物らしいビブラート感と安定性を併せもっております。ジャンルとしては、グランジからジャズ、カントリー、ロック等までカバーできる柔軟性の高い1本となっており、サウンドはもちろん、サウンドメイクの幅も含め、復刻モデルが生まれたのもよく分かる素晴らしい一本です。

最後に状態としては、ビッシリと入ったウェザーチェッキングに、実際に弾き込まれてきた事で生まれた本物ならではの貫禄のリアルエイジドルック。パーツ交換・リペア歴としては、フレット＆ナット交換の際に、指板調整とPLEK調整を、ポットは全て2022年製に、セレクター交換とオーバーホールが施されております。ブリッジは現状ビグスビーに換装されておりますが、オリジナルも付属しております（画像参照）。その他エスカッション下のマウントリングに一部割れや欠損がございます。またジョイントのネックポケット部にワッシャー等のシムが仕込まれており、仕込みが浅くなっておりますが、現状として特筆したビビリ等は無く、おそらく過去に若干のハイ起きがあった為に仕込みの深さを変え、弦高を調整したのかと思われます。また出力時に、たまにノイズが乗ることがございますが、こちらはおそらく内部の配線不良等によるものかと思われます（現状のままの販売となりますが、こちらの解消にあたっては別途ご相談頂ければと思います）。現在の弦高としては12F部にて1弦側6弦側共に約1.5mmと低めのセットアップにて演奏上の支障は無く、フレットも目立った減り無く8～9部山程残っております。ケースは現行のES-335用のハードケースが付属致します。

コロナドシリーズの中でも完全に別格となる2ＰＵ＆Antiguaカラーですが、前所有者様の高騰前の購入価格で428,000円（ウェブ上に履歴がございます）、現在ですと海外では80万円前後まで高騰しているのが見受けられます（先日7,925CAD≒843,000で販売された履歴もございます）。今回の一本に関しては、上述の通り使用感が強く、ネックの仕込み部や電装関係の多少の不具合も考慮し、適正価格としては60～65万円前後になるかと予想されますが、こちら前所有者様からのご厚意もあり、相場を完全に無視した破格特価にてご案内させて頂く事となりました。単純にCoronadoモデルだけを探せば市場にもございますが、CoronadoⅡのAntiguaとなると国内外含め殆ど見つからなくなったレアモデルとなりますので、お探しだった方はもちろん、お気になりました方は是非この大チャンスをお見逃しなく。