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Product Description

1996年の発足間もないPrivate Stockラインにて、総責任者Joe Knaggs氏が注力して生まれた、ホロウボディスタイルとなるMcCarty HollowbodyシリーズとMcCarty Archtopシリーズ。ボディ厚が薄いMcCarty Hollowbodyと違い、2.75インチ（外縁部）～4インチ（ブリッジ部）のボディ厚となるMcCarty Archtopシリーズに関しては、その製作工程や生産コストが非常に高くつくという点からも、1998年から2001年の僅か3年のみの製作となりました。

今回ご紹介させて頂くのは、Private Stock以外には僅かな期間のみ製作されたMcCarty Archtopシリーズの初年度製作品。更にはそのシリーズの中でもファーストバージョンの別名を持つ、極めて製作数の少ないスプルーストップ/マホガニーバック＆サイドのArchtopモデル。加えてこちらに関しては、前所有者様が、ヴィンテージサウンド系ピックアップでも有名なJune Tone Pickupsの代表である毛利純氏に依頼し、本機との相性を踏まえた上での特注ハンドワウンドPUの製作、ならび配線材とキャパシターをセレクトし、ポテンシャルを最大限に引き出した一本になります。（交換前オリジナルパーツ付属）

まずそのスペックとしては、ボディトップ＆ボディバック共に芸術的なアーチドスタイルにて、トップ材には美しい杢目を持つ良質なスプルースを採用。バイオリンやチェロの様なクラシカルなルックスだけでなく、サウンドにも極上の恩恵をもたらします。ボディバック＆サイドはマホガニー材となっておりますが、他のHollowbodyモデルと比較しても深い胴厚ボディを製作する為、ボディよりも更に一回り大きい厳選された良質なマホガニー材を贅沢にも一枚板から削り出し、ブリッジ下部のみを除いてくり抜いて製作された一体型の特別な工法にて製作されております。また材自体も薄っすらながらフィギュアドも確認出来る素晴らしい厳選材となっております。ボディトップは杢目を生かしたナチュラル（スクラップド）バインディング仕様となっております。ファーストバージョンとなるスプルーストップ仕様のArchtopモデル自体がおそらくプロト的なポジションにあった為か、フィニッシュカラーのバリュエーションは1つのみ、ヴィンテージの弦楽器を意識したSatin Vintage Naturalカラーのオールマッチング仕様にて仕上げられております。続いてネックにも厳選された素晴らしいマホガニー材を採用し、50年代ジャズギターを感じさせるワイドファットのシェイプを採用。指板にはハカランダに酷似したコントラストが強く黒の杢目が走る良質なローズウッドを採用し、ポジションマークにはオプションスペックとなる美しいアバロンのバーズインレイ仕様となっております。その他としては、McCarty刻印のトラスロッドカバー、エボニーボタンのノンロッキングチューナー、ゴールドのシグネイチャーブランドロゴ、ブリッジはオクターブ調整可能なストップテイルピース等が挙げられます。

そして気になるサウンド面ですが、まず生鳴りだけでも素晴らしい鳴りを感じさせます。通常のホロウボディモデルよりも、より深胴になっていることからも、心地良い箱鳴りと重厚なフルアコトーン、削り出しボディならではの音のハリも本モデルならではと言えます。今までに他の深胴Archtopモデルを取り扱ってきましたが、厳選されたスプルース材をトップにした事での恩恵は極めて大きく、ヴィンテージアコースティックにも共通する音の深みがあからさまに異なります。またピックアップを始めとした電装関係一式は、June Tone Pickupsの代表である毛利純氏によって特別なチューンドアップが施され、こちらのピックアップがオリジナル以上に素晴らしいマッチングを魅せ付けます。毛利氏が実際に本機を弾いた上でハンドワウンドにて製作された特注ピックアップとなりますが、ベースとなるのはF/G Single Coilにて本機に合わせてターン数等の調整がされており、アルニコロッドマグネットのポールピースとバルカナイズドファイバーによる純粋なシングルコイル構造をハムバッカーサイズにしております。フルアコ構造の弦振動を余すことなく拾い上げ、メロウなヴィンテージライクなトーン、ホロウスタイルでありながらも、しっかりとした芯を持ったサウンドは美しい輪郭を崩すことなく、特にジャズプレイヤーの方にはこれ以上無いと言える程の一本に仕上げられております。またピックアップだけでなく配線材やキャパシタも考慮されてセットアップされており、ただでさえ素晴らしいサウンドを持った一本ですが、出力時にはそれを最高のパフォーマンスにてお愉しみ頂けるかと思います。

最後に状態としては、細かなスレや打痕、スクラッチ、フィンガーレストの跡等、サウンドの良さを裏付けるよう年式相応の使用感が感じられますが、元々のヴィンテージの風合いを持ったルックスの為、ダメージによって外観を損ねるというよりも、ヴィンテージライクな風合いとなっております。とは言え木部割れ等の大きなダメージは無く、シンプルに良い楽器だからこそ、使い込まれてきたという印象です。またヘッドのブランドロゴ部の剥がれ修正跡が確認出来ます。演奏面としてはネックコンディションは良好でトラスロッドの余裕もシッカリと残っており、オリジナルフレットも目立った凹み無く7部山前後残っており、電装関係の不具合も無く即戦力となる一本。上述の通り電装系のチューンドアップが施されておりますが、PU、キャパシタ、ポットと全てオリジナルが付属しております。ブリッジのみ同スタイルのPRS純正品へと交換されております。ケースはオリジナルのレザーハードケースが付属致します。

McCarty Archtopシリーズ自体が僅か3年のみの製作にて、市場流通も非常に少なくなっている中、初年度＆スプルーストップのファーストバージョンに至っては、ここ数年市場にすら出てきておりません。同じフルアコ構造でも薄胴スタイルとなるHollowbodyシリーズはまだ現行モデルでも販売されておりますが、それでも新品は3桁超え当たり前となっており、もしこちらの深胴スタイルのMcCarty Archtopが復刻されるであれば、150万円オーバーの新品価格になるかと予想されます。現行のHollowbodyシリーズの中古相場が70～80万円という事を踏まえれば、特注ピックアップ製作をはじめとした特別なチューンドアップも含めますと3桁オーバー当然かと思われますが、こちら前所有者様からの多大なるご厚意もあり、非常にお値打ちな特別価格にてご案内させて頂く事となりました。世界市場で見ても入手不可となるスーパーレアピースとなりますので、お気になりました方は是非この機会をお見逃しなく。