商品説明
1970年代のマーチンD-28をモチーフにした、レギュラーモデルの100Hをベースにヘッド、指板にカスタムインレイを施した、大変、貴重な一本物のカスタムです。
MASTERギターは1970年代、東京・神田にある老舗楽器店・カワセ楽器さんのオリジナルギターとして販売されていました。
カワセ楽器さんは1960~1970年代に、アコースティック楽器の専門店として、吉田拓郎さん、加藤和彦さんなど、数多くのトップミュージシャンが通われていた特別なお店でした。マーチンをはじめとした高価な高級輸入ギターを数多く取り扱っていて、庶民には敷居の高いプロ御用達のお店でした。
当時のプロミュージシャンが使っているとされたカワセ楽器のオリジナルギター弦は大変人気がありました。
【MASTER】はマーチンより安価ながら同等以上のクオリティーを目指し、単板構造で製作されています。安価なサイドバック合板モデルは【BILLY】ブランド、当時、JUMBOギターを手がけていた田原楽器で製作されていました。MASTERは手工製作でユーザーからのカスタムオーダーメイドも受注していました。この楽器も当時カスタム製作されたものと思います。
ボディートップはスプルース、サイド・バックはローズウッド、エボニーの指板とブリッジです。サドルはロングスロットタイプ、ヘッドプレートはハカランダ、バインディング付きの指板とブリッジに白蝶貝によるカスタムインレイが施されています。現在のきめ細かいレーザー加工ではなく、手彫り感のある、味わいのあるインレイワークです。
ペグは当時のマーチンに使われていたグローバー102C、経年でメッキがくすんでいますが、動作は問題ありません。
ボディートップに光にかざすとわかる使用にともなうスリキズやヒッカキキズが点在してみられますが、大きく目立つキズやダメージはありません。
ボディーバックの中央あたりにベルトのバックルキズがあります。
きちんと調整されており、演奏性良く、低めの弦高で12フレット上で、6弦:2.2㎜、1弦:1.6㎜(実測)です。ナットの幅:42.5㎜(実測)のレギュラーネックグリップ、アジャスト機能のない鉄芯ロッドが仕込まれています。
ヘッドの角面に米粒ほどのアテキズ、ヘッド側面にワインダーによるスリキズがあります。ネックヒールにピンを追加、エンドピンはオリジナルです。
低めの弦高のわりにテンションが硬めな感じ、メリハリのハッキリした粒立ちの良いブライトな音色、ボリュームたっぷりのパワフルなサウンドです。
フィンガーピッキングでも粒立ちが良く、強めのタッチでピックで弾いたときはエッジの効いたパワフルなサウンドという印象です。音量は本家のマーチンに引けをとりませんが、繊細なニュアンスや高音の艶やかさという点で比較するとやや物足りなさを感じます。硬質でブライトな音色が特徴と思います。
めったに市場に出ませんので、お探しの方にオススメです。当時のカワセバッジ付きのハードケースが付属します。