Jギター楽器検索 |Epiphone(エピフォン) E-230TDV Casino 1964-65 Sunburst w/Long-Head & Slim Neck /Full-Original George Specs "Beatles Gear" ビンテージ

商品説明

その前身は1800年代から続き、Fender社・Gibson社を遥かに凌ぐ長い歴史を誇るEpiphone社。ワウペダルや電子チューナー等の開発など、楽器業界に革新的な功績を残してきました。今も尚高い人気を誇るEpiphone社ですが、その人気の立役者となるのはやはり世界的モンスターバンド”Beatles”のメンバーたちがこぞって愛用した事が一番の理由になるかと思われます。それもあって長い歴史を持つEpiphoneブランドとして多くのモデルがラインナップされてきた中、今も昔も変わらぬ最も高い人気を誇るモデルと言えば誰しもが口をそろえて”Casino”モデルを挙げるでしょう。

Epiphoneブランドは1957年にはGibson社に経営権が移り、既存のGibsonのモデルのローエンド・バージョンとして位置付けられ、当時Gibson社から販売されていたES-330モデルが330ドルであったのに対し、E-230（Casino）モデルは230ドルで販売されていました。その後1958年7月のNAMMショーにて、仕切り直しのかたちで大きく披露され、そこにはセカンドブランドという意味ではなく、経営権は同じ会社ながら別のアイデンディティを持った2つのブランドとして確立していきます。そして1964年にイギリスのブルース・ロック・ブームを牽引してきたジョン・メイオールに勧められ、ポール・マッカートニーがビートルズとして初めてのCasinoを入手する事となります。続いてその素晴らしいサウンドに魅せられたジョージハリスンが1965年にCasinoを入手、続いて1966年にジョンレノンが入手し、ビートルズの代名詞となるギターとしてその名を世界に知らしめます。

今回ご紹介させて頂くのは、そのジョージハリスンが愛用したCasinoとほぼ同時期に製作されたと思われる非常にレアな拘りの仕様をもった1964-1965年製。フィニッシュのサンバーストの色合いが本人所有機に近いというだけではなく、ボディシェイプのくびれ、ネックがワイドナットではなく、41mmナット幅のスリムシェイプ、ヘッドの面取りがキレイにされている治具がすり減る前のシェイプと、ジョージの愛機に限りなく近いルックス＆ドンズバスペックの一本。（ジョージは入手後にBigsbyトレモロに換装）併せてパーツは全て当時から変更歴無しとなるハンダバージンのフルオリジナル、状態も60年の歳月を全く感じさせない極上美品コンディションをキープした、コレクタブルアイテム。ヴィンテージファンの中でも有名なVintage Maniacsのサイトにも掲載された特別な一本になります。

まずそのスペックとしては、アーチド＆シンスタイル＆ダブルカッタウェイのボディにはオリジナルヴィンテージらではの良質なメイプルが採用され、フィギュアドライクなギラつきを魅せる素晴らしい材となっております。そしてフィニッシュカラーのサンバーストのコントラストが素晴らしく、外側のブラックリムのフェイド感、センターの色合いも含めてジョージの個体を彷彿させるルックスを誇ります。ボディシェイプ自体も本人所有機に近いグラマラスなくびれとなっております。続いてネックにもこの時期ならではの非常に良質なマホガニーを採用し、指板のハカランダも非常に色濃いコントラストに特有のオイリーなツヤ感と強い黒の杢目が走る良質な材が採用されております。その他の特徴としては、ロングヘッド、17度ヘッド角、ワイヤードのABR-1ブリッジ、シングル・パラレログラムインレイ、シングルラインのクルーソンデラックスにメタルボタン、メタルリフレクショントップノブ、ニッケルカバーのドッグイヤーP-90、Eロゴの入ったトラスロッドカバー等が挙げられます。トレモロは当時のオプションとなるEロゴ＆ハカランダプレートのトレモトーン（ジョージはここからBigsbyに換装）が搭載されております。またコアなファンの方であれば分かって頂けるポイントとして、ネックシェイプは同時期に多くあるワイドナットに若干肉厚なシェイピングとなる事が殆どですが、こちらはジョージ所有機に近い41mmナット幅にスリムシェイプにレア仕様。またヘッドエッジの面取りもキレイに仕上げられており、64年後期から65年初期にかけての製作品という事が分かります。ブリッジサドルについてはオリジナルが金属サドルとなりますが、こちらはジョージに合わせたナイロンサドルに交換されておりますが、オリジナルも付属致します。年式の特定につきましてはシリアルは【175xxx】にて1964～1965年対応、ポットは全てオリジナルにて1964年製ですが4つ共に週数が見えず、おそらく他の仕様から1964年後半のポットではないかと推察されます。総合として1964年後期から1965年初期に製作された個体と判断して1964-1965年製と表記させて頂いております。

そして気になるサウンドですが、過去の全てのVintage Casinoの中でもトップクラスだと断言出来る本当に素晴らしいトーンで、思わず泣きそうになってしまう程の感動をもたらせてくれます。シンプルに表現すれば色気溢れる魅惑のトーンで、ボディトップのカラーリングも他の個体を凌駕する良い意味で官能的な”エロス”を感じさせてくれますが、サウンド面でもそれを十二分に感じさせてくれます。まるでジョージの誠実で優しい性格が乗り移ったかのような、甘い倍音感と正確なタッチ感、ニッケルカバーのP-90の特徴でもある耳に障る高音域を抑え、かつ箱鳴りの良い部分だけを広い揚げたトーンも、まるでジョージを意識して生まれたのではないかと勘違いしてしまいます。ピックアップからの出力自体も若々しく力強い部分も感じられ、この一本でジョージを語れると言っても過言では無いファンには堪らない最高のサウンドを誇ります。

最後に状態としては、ここまで良いサウンドの個体が故にバックルスクラッチ等の使用感は否めませんが、他には細かな打痕やスレ程度と非常に状態が良く、とても60年前の製作品とは思えない極上美品コンディションとなっております。またパーツ類も全て当時から変更無しのフルオリジナル（ブリッジサドルも無加工ですぐにオリジナルに戻せます）、電装関係も交換歴無しのハンダバージンとなっております。また現状のルックス面を考慮して、プロのリペアショップにて塗装チップ部のタッチアップ、また全体的に塗装カラーの退色とウェザーチェッキングの進行を抑えるためのクリアコートが薄く吹かれており、長く大切にしていくコレクションとして最大限に配慮された一本となっております。演奏面としてはネックコンディションも良好で、トラスロッドの余裕もシッカリと残っており、フレットもオリジナルにて低くなってはおりますが、まだまだこのままご使用頂ける状態となっております。ケースは取手のみ交換されておりますがオリジナルのハードケースが付属致します。