商品説明
現在でもマヌエル・サントスの名を冠したギターは中古市場でも時折り見かけるが、それらの大半はチープな作りの廉価版スペインギターとして販売されている。
どう見てもスペイン製などではなく、おそらくはアノ国製のギターであろう。
それらのギターには「裏板補強材」がないので、慣れない方でも真正のサントスギターとは容易に見分けられる。
初期のサントスはアリア(荒井貿易)を通じて国内販売され、半手工品ながら40万円~60万円程度の価格であった。
その後、アリアとサントス工房の結びつきは強くなり、70年代後期から80年代にかけてアリアがスペイン製オール単板仕様である事を強調した「ACシリーズ」の上位機種~最上位機種が販売された。
本器のヘッドデザインとそれらの上位機種のヘッドデザインが同じなので、それを元に本器の製作年を特定した。
カラッとした歯切れの良い音だが、どこかに哀感とか悲哀の感情が入り混じる「これぞフラメンコ」といった音色はやはりスペイン製ならではのものと思う。
状態としては、表面板のブックマッチ方式の繋ぎ目部分と1弦側の指板横にヘアラインクラックの補修跡があるが、いずれも完全に補修されており、実用上まったく問題ない。
また画像のように、側板、表面板の左側下部、高音側のヘッド部分…等々に少し目立つ傷があるが、それ以外は中古フラメンコギターとして比較的にキレイな状態にあり、フレット&指板にもあまり使用感は見られない。
弦高については、12フレット上で6弦側3.0㎜、1弦側2.6㎜の数値で標準よりもやや低い設定になる。